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16 giugno 2008
牧野 宣彦

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毎年イタリアでは各地で夏の音楽祭が開かれている。一番早い音楽祭は6月中頃から始まり、ヴェローナの音楽祭が一番長く9月1日に終了する。
以前「イタリア音楽の旅」で掲載していた夏の音楽祭特集を、今年も皆様にお届けします。
オペラ、コンサート、演劇、映画など多彩なプログラムが組まれている中から、主にオペラを中心にご紹介します。
1. ラヴェンナ Ravenna
イタリアルネッサンスの最大の詩人ダンテが亡くなった地であり、世界遺産になっているサン・ヴィターレ聖堂の黄金に輝くモザイクが人を惹きつけてやまないラヴェンナでは、1990年から夏に音楽祭が開催されている。
ラヴェンナの音楽祭は、ビデオの上演、詩の朗読など多岐に渡っているが、主な音楽関係のイベントを紹介します。詳細はサイトを参照してください。
●日程表
- 6/13,15,19,21 「ラ・トラヴィアータ La Traviata」
- 6/14 イタリアの楽団へのオマージュ 指揮: リッカルド・ムーティ
- 6/18,19,20,21 「キャッツ Cats」
- 7/6,7,8 フィレンツェ5月祭オーケストラ コンサート 指揮: リッカルド・ムーティ
- 7/16 フランス国立オーケストラ カラヤン生誕100年記念コンサート 指揮: クルト・マズア
●チケットオフィス
Teatro Alighieri
Via Mariani 2 48100 Ravenna
電話: (国番号39)0544-249244 Fax: 0544-215840
E-mail: tickets@ravennafestival.org
URL: http://www.ravennafestival.org
※ホテル、レストラン、街の見所などについては2005年5月号ラヴェンナをご参照ください。
2. スポレート Spoleto
ウンブリアのスポレートはローマから約1時間半、中世のたたずまいが残り、魅力溢れる町である。ここには洒落た工房や歴史ある街並みが現存し、息づいている。
スポレートの音楽祭はオペラ、コンサート、演劇、ダンス、映画など多彩なプログラムが組まれているが、主にオペラ、コンサートを中心に紹介します。
イタリアのカデリアーノに1911年に生まれ、昨年亡くなったジャン・カルロ・メノッティGian Carlo Menotti。ミラノのヴェルディ音楽院で学び、アメリカに移住した彼が、イタリアとアメリカの両国友好の架け橋の為に1958年に始めたのがスポレート音楽祭(二つの世界音楽祭)である。毎年ユニークな演目で一部の愛好家には熱烈に支持されている。
●日程表
- 6/29, 7/5, 8,11,13 メノッティ作オペラ「マリア・ゴルヴィン Maria Golvin」
- 7/1,4,6,10,12,14 ヘンデル作「アリオダンテ Ariodante」
●チケットオフィス
Box Office
Piazza della Liberta' 12 Spoleto 06049
電話: (国番号39)0743-220320 Fax: 0743-220321 free dial: 800-565600
URL: http://www.spoletofestival.it
Onlinebooking: http://www.artacom.it/spoleto
※ホテル、レストランについては、2007年4月号スポレートをご参照ください。
3. ヴェローナ Verona
ユネスコの世界遺産になっているヴェローナは中世のたたずまいの残る美しい町。シェイクスピアの戯曲「ロミオとジュリエット」の舞台となった町として知られ、夏は多くの観光客で賑わう。
イタリア最大の音楽祭が開催されるヴェローナの円形劇場は、1世紀に建設されたといわれるローマ時代の建造物である。1786年ヴェローナに来たゲーテはこの野外劇場を見て、「この円形劇場は古代の重要記念物のうち、私の見る最初のものであり、実によく保存されている。」とその印象を書き記している。
今年の注目は、昨年その演出が悪評を買ったアイーダ。今回は、1913年にこの音楽祭が初演された時と同じ歴史的演出で上演される。
一方トスカは、恐らく2年前のフーゴ・デ・アンの演出だろう。ナブッコは去年と同じデニス・クリフの鉄格子を使ったひどい演出、もう二度と見たい思わない。その他カルメン、リゴレットなどの演目の上演が予定されている。
●日程表
- 「アイーダ Aida」 6/20,28, 7/6,8,11,17,20,27 8/3,8,17,21,24,26,31
- 「トスカ Tosca」 6/21,27, 7/4,12,19,24, 8/1
- 「ナブッコ Nabucco」 6/23,26, 7/3,9,16,21, 8/7,16,29
- 「カルメン Carmen」 7/5,10,13,15,18,25 8/5,10,15,22,27,30
- 「リゴレット Rigoletto」 8/2,6,9,20,23,28
- ガラ ロミオとジュリエット 8/19
●チケットオフィス
Fondazione Arena di Verona
Via Dietro Anfiteatro 6/B Verona 37121
電話: (国番号39)045-8005151 Fax: 045-8013287
URL: http://www.arena.it
4. ローマ・カラカラ浴場オペラ Terme di Caracalla
古代ローマ時代の217年にカラカラ帝によって完成したカラカラ浴場は、ローマのテルメの中でも最も美しくて豪華。全体の大きさは337m X 328m、浴場本体だけでも220 m X 114mもある。ローマ時代、テルメは単なる浴場だけでなく、音楽、運動、演劇、読書、スポーツ観戦、散策など全てを楽しむ事が出来る総合レジャー施設だった。
1937年から7月、8月のみ、この古代の遺跡でオペラ、バレエなどが上演されていた。一時修復の為に中断していたが、2004年から直径34mのカルダリウムでオペラが上演されている。
カラカラでは、よく歌手を見るとマイクを使っている。その為、人間の肉声をオペラ本来のものと考えている私にとっては、声楽的興味が無くなった。しかし、古代ローマ時代の遺跡をうまく使った舞台は素晴らしいもので、一度見る価値はあると思う。キャストもそれ程悪くない。
●日程表
- 「アイーダ Aida」 7/10,13,15,19,22,24
- 「ランメルモールのルチーア Lucia di Lammermoor」 7/18,20,23,29,31
- 「マダマ・バタフライ Madama Butterfly」 7/27,30, 8/1,2,3
- 「バレエ・ジゼル Giselle」 8/9,10,12,13,14
●インフォメーションとチケットの予約
Cooperativa "IL Sogno"
Viale Regina Margherita,192 00198 Roma
Tel: (国番号39)06-85301758 Fax: 06-85301756
E-mail: ilsogno@romeguide.it
URL: http://www.romeguide.it/Musica/index.php?&codt=110&musica=s&musica_classica=s
※ホテル、レストランなどの案内については2003年11月号ローマをご参照ください。
5. マルティナ・フランカ Martina Franca
マルティナ・フランカはプーリア州の小さな町で、トゥルッリで有名な世界遺産アルべロベッロやサッシが世界遺産になっているマテーラ、バロックの町レッチェなどの観光地にも近い。
この町で毎夏行われるヴァッレ・ディートリア音楽祭Festival della Valle d'Itriaは、普通の劇場ではあまり上演されない珍しいオペラの上演があり、注目を集めている。
今年で34回目を迎えるこの音楽祭、毎年オペラ愛好家を楽しませてくれるが、興味のある演目をご紹介する。
●日程表
- 7/17,19 二コロ・ピッチンニ作 「Il Re Pastore」
- 7/20,22 アントニオ・カニョーニ作 「Don Bucefalo」
- 8/2,4 セヴェリーノ・メルカダンテ作 「Pelagio」
●チケットオフィス
Centro Artistico Musicale Paolo Grassi
Palazzo Ducale Martina Franca
電話: (国番号39)080-4805100 Fax: 080-4805120
E-mail: festivaldellavalleditria@tin.it
URL: http://www.festivaldellavalleditria.it
6. トッレ・デル・ラーゴ・プッチーニ Torre del Lago Puccini
プッチーニの住んでいたトッレ・デル・ラーゴで開催されるプッチーニオペラフェスティバルも今年で54回目になる。本年は、「トゥーランドット」「マダマ・バタフライ」、「エドガール」、「トスカ」などプッチーニの作品計4本の公演がある。
この音楽祭のサイトを開くと周辺のプッチーニの縁の場所などが紹介されている。今年はプッチーニ生誕150年祭という事もあり、それらの場所も訪問する事をお薦めします。
●日程表
- 「トゥーランドット Turandot」 7/11,19,25, 8/3,10,23
- 「トスカ Tosca」 7/12,18,27, 8/8,22
- 「マダマ・バタフライ Madama Butterfly」 7/20,26, 8/2,17
- 「エドガール Edgar」 8/9,16
●チケットオフィス
Biglietteria Festival Puccini
Viale Puccini 257/A Torre del Lago Puccini (Lucca)
電話:(国番号39)0584-359322 Fax: 0584-350277
E-mail: ticketofficepuccini@tiscalinet.it
URL: http://www.puccinifestival.it
7. マチェラータ Macerata
中世の面影を色濃く残す、マルケ州の町マチェラータでも毎夏野外オペラが上演される。昨年は、ディミトラ・テオドッシュウとダニエラ・バルチェローナの共演したベッリーニの「ノルマ」など素晴らしい公演があった。第44回目となる今年は、地元マチェラータ出身の作曲家ラウロ・ロッシの「クレオパトラ」で開幕する。タイトルロールは、ディミトラ・テオドッシュウ、その後アッティラ、トスカ、カルメンなどの上演が予定されている。
●日程表 (< >内は公演場所)
- 7/25,31, 8/5,8,12 ビゼー作 「カルメン Carmen」 <Sferisterio>
- 7/26, 8/1,7,10 プッチーニ作 「トスカ Tosca」 <Sferisterio>
- 8/2,6,9 ヴェルディ作 「アッティラ Attila」 <Sferisterio>
- 8/3 アルベルト・コッラ作 「Resurrexi」 <Sferisterio>
- 7/24,29 ラウロ・ロッシ作 「クレオパトラ Cleopatra」 <Teatro Lauro Rossi >
- 7/27,30 マルコ・トゥティーノ作 「The Servant」 <Auditorium San Paolo>
●チケットオフィス
Biglietteria dei teatri
Piazza Mazzini.10 -62100 Macerata
電話:(国番号39)0733-230735/233508 Fax: 0733-261570
E-mail: info@macerataopera.org
URL: http://www.sferisterio.it
8. ぺーザロ Pesaro
ペーザロのあるイタリア東岸のアドリア海沿いにはリミニ、リッチオーネなどのリゾート地が続いており、夏にはペーザロも多くの海水浴客で賑わう。
1792年、ここでジョアキ―ノ・ロッシー二が生まれている。そして彼に因んで1980年に始まったのがロッシーニ音楽祭だ。今年で29回目を迎え、益々盛んになってきた。最近ではイタリアの夏の音楽祭の中で最も水準が高といわれている。
昨年は「オテッロ」「泥棒かささぎ」などを見たが、今年は「マホメット2世」、「エルミオーネ」など注目される公演がある。
●日程表 (< >内は公演場所)
- 8/9 リサイタル ホアン・ディエゴ・フローレス <Teatro Rossini>
- 8/10,13,16,19,21 「エルミオーネ Ermione」 <Adriatic Arena (Teatro 1)>
- 8/11,14,17,22 「ひどい誤解 L'equivoco stravagante」 <Teatro Rossini>
- 8/12,15,18,20,23 「マホメット2世 Maometto II」 <Adriatic Arena (Teatro 2)>
- 8/19 マリア・マリブラン記念リサイタル ジョイス・ディドナート <Teatro Rossini>
- 8/20 「スターバト・マーテル Stabat Mater」 <Teatro Rossini>
ヤングフェスティバル Festival Giovane
- 7/28 ロッシーニ音楽院 学生コンサート <Teatro Sperimenntale>
- 8/15, 18 「ランスへの旅 Il viaggio a Reims」 <Teatro Rossini>
●チケットオフィス
Rossini Opera Festival
Via Rossini 24 Pesaro 1-61100
電話: (国番号39)0721-3800294 Fax: 0721-3800220
E-mail: boxoffice@rossinioperafestival.it
URL: http://www.rossinioperafestival.it
9. トリエステ Trieste
長い間オーストリアに統治されていたトリエステは、イタリアでありながらウィーンの雰囲気が漂う。町の中心ウニタ・ディタリア広場には壮麗なネオクラシックの建築が立ち並び、郊外には白亜のミラマーレ城がその美しい姿をアドリア海に写している。城内には城を建てたマクシミリアンとシャルロッテ、ギリシャに行く時によくこの城に立ち寄ったエリザベート皇妃の肖像画などが展示されている。
トリエステの通常のオペラシーズンは11月から6月頃まで。このトリエステに夏オペレッタフェスティバルがあり、安い金額で、質の高いオペレッタが鑑賞できる。今年のオペレッタフェスティバルは6月30日から始まる。
●日程表
- 6/27,28,7/15,16,20 カルロ・ロンバルド作 「チンチラ Cin-Ci-La」
- 6/29,7/1,2,3,8,12 マリオ・コスタ作 「スクニッツァ Scugnizza」
- 7/9,11,13,17,18,19 レハール作 「ほほえみの国 Il Paese del Sorriso」
●チケットオフィス
Teatro Lirico "Giuseppe Verdi"
Riva 3 Novembre,1 34121 Trieste
電話: (国番号39)040-6722111 Fax: 040-6722249
E-mail: boxoffice@teatroverdi-trieste.com
URL: http://www.teatroverdi-trieste.com
※ホテル、レストラン、カフェなどについては、2003年5月号トリエステをご参照ください。
著者プロフィール
牧野宣彦(まきののぶひこ)
早大卒。1974年旅行会社にて日本初のニューイヤー・スカラ座オペラツァーを企画。その後コンピュータ会社を経て、1998年よりイタリア、ボローニャ在住。フリーのトラベルライターとして、旅行、音楽、グルメ関係の執筆、写真撮影をする。 2003年オーストリアのエリザベート皇妃、2004年ゲーテのイタリア紀行、2005年モーツァルトのイタリア旅行とオーストリア、2006年はイタリアの世界遺産など毎年テーマを決めて写真撮影を行っている。著書「イタリアの歴史的ホテル・レストラン・カフェ」(三修社)、「イタリアオペラツァー」(あんず堂)、「イタリアのベストレストラン」(透土社)、「音楽と美術の旅、イタリア」(共著、音楽之友社)などがある。新著に「ゲーテ『イタリア紀行』を旅する」(集英社)。JITRAでは5年以上にわたり「イタリア音楽の旅」を執筆の他、現在は「イタリア世界遺産の旅」を連載中。
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