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緑満ち心に響くウンブリア
15 Novembre 2015

第5回 

新オリーブオイルの季節            
トレーヴィの祭りとウンブリア最古のオリーブ

  
文と写真  石井直子 
●ウンブリアは上質なオリーブオイルの産地
ウンブリアは、オリーブオイルの名産地で、イタリア各地のオイルの中でも、おいしく上質で、ポリフェノールの含有量が多いのが、ウンブリアのオリーブオイルの特徴です。ウンブリアを旅すると、アッシジを中腹に抱くスバージオ山、トラジメーノ湖など、至るところに、優しい緑色をしたオリーブの木々が立ち並んでいますし、わたしたちの住むペルージャの中心街に近い住宅街でさえ、オリーブ畑があるという家が多くあります。

写真トップ@樹齢1700年とも言われる、ウンブリア州最古のオリーブ
写真上左Aテッツィオ山でオリーブを収穫する義父と夫   写真上右B収穫が終わり、網から箱に移す直前のオリーブ

●農家や各家庭でオリーブの収穫作業
例年、早いところでは10月半ばから、11月を中心に、農家や各家庭でオリーブの収穫作業が始まります。近年は、オリーブの木が大きくなりすぎないように剪定し、器械を使って収穫をするところが多いのですが、我が家では、義父が若い頃からの、かつての慣例そのままに、今も、大きく育ったオリーブの木にハシゴを立てかけ、そのハシゴにのぼって、手作業でオリーブの実を枝から下へと落としていきます。地面には網が敷いてあって、後からその網の端をうまく持ち上げて、すべてのオリーブを一箇所に集め、箱の中に入れていきます。

●10月末からウンブリア各地で新オリーブオイル祭り
摘んだオリーブは、日が立たないうちに搾油場(frantoio)に運び込まれ、機械に絞られて、新オリーブオイルとなります。ですから、毎年この時期にウンブリアを訪ねると、行く先々、あるいは移動中のバスや電車から、オリーブを収穫する様子が見られる上に、北はトラジメーノ湖畔の町、カスティッリョーネ・デル・ラーゴ、パッシンニャーノから、南はスポレートまで、ウンブリアの各地で、「開放された搾油場(Frantoi Aperti)」をスローガンに、新オリーブオイル祭りが開かれます。

写真上左Cジャーノ・デッルンブリアの新オイル祭りで、搾油場めぐり  写真上右Dトレーヴィの新オイル祭り、ブルスケッタで新オイルの味見

今年、2015年の開催は10月31日から11月29日までの五つの週末です。各週末に開かる祭りとその主催地については、記事末のリンクを参照してください。祭りでは、風情のある町を訪ね、搾油場をめぐり、カリカリに焼いたパンに新オイルを回しかけたブルスケッタ(写真CD)を食べて、新オリーブオイルを味見するなど、さまざまな催しを楽しむことができます。

●トレーヴィの新オリーブオイル祭りを訪ねて
今回は、ウンブリアの中でも、とりわけおいしいオリーブオイルの産地とされるトレーヴィTreviの新オリーブオイル祭り、Festivolを訪ねたときの様子をご紹介します。トレーヴィは、ウンブリアの南西の小高い丘の斜面に建ち並ぶ、美しい中世の町で、町の周囲の丘や山は、オリーブの緑の木々で覆われています。(写真E)

写真上Eトレーヴィとオリーブ畑

トレーヴィの新オイル祭りでは、数ユーロ払って、新ワインや新オイルを、町の地区の住民たち手作りの地元料理と共に味わったり、歴史ある館を訪ねて、中世音楽の演奏を聴いたりしました。町の各地に、トレーヴィの搾油場のスタンドが並び、自らの新オリーブオイルを販売し、新オイルをたっぷりふりかけたブルスケッタを大皿に並べて、試食を呼びかけていました。

写真上FGH地元料理・ワイン・新オイルの味見

町の中心広場には、地域の特産物の市も立っていて、トレーヴィの趣のある町を散歩しながら、新オイルを始めとして、さまざまなおいしいものを楽しむことができました。

写真上Iワインと新オイルの味見

●樹齢1700年、ウンブリア州最古のオリーブの木
樹齢1700年とも言われる、ウンブリア州最古のオリーブが、このトレーヴィの町の郊外にあります。(写真@) 紀元304年に、トレーヴィ初の司教、エミリアーノが殉教を遂げたのは、このオリーブの木に縛りつけられてであったと、9世紀の古い文献に記されているため、この巨木は、「聖エミリアーノのオリーブ(L’Olivo di Sant’Emiliano)」と呼ばれています。トレーヴィの町の観光案内には、「この聖エミリアーノのオリーブがあるからこそ、みごとな巨木への感嘆と聖人の記憶から、町の住民がオリーブの栽培に細心の注意を払い、トレーヴィのオリーブオイルが名を馳せるようになったと信じたいと」と書かれています。

トレーヴィへは、トレニタリアTrenitaliaの電車で、あるいは、フォリンニョFolignoからバスで行くことができます。中心街は、町並みや見晴らしが美しく、「オリーブ文化博物館 Museo della Civilta dell’Ulivo」があり、中心街から、オリーブ畑の間を通って、丘の上の教会まで歩いたり、聖エミリアーノのオリーブを訪ねたりできる散歩コースがあります。機会があれば、ぜひ、できれば新オリーブオイルのおいしい季節に、町とオリーブの巨木を訪ねてみてください。


著者紹介
石井直子(Naoko Ishii)

イタリア、ペルージャ在住。日本語教師・通訳・フリーライター。
イタリアに暮らし始めて、今年で14年目になります。自然や登山を愛する夫や友人のおかげで、わたしも山歩きや巡礼が好きになり、よく自然の中を歩くようになりました。
ブログ:http://cuoreverde.exblog.jp/ サイト: http://www.kitsunenomado.com/
イタリア語学習メルマガ http://www.geocities.jp/naoko_ishii/backnumber.html

緑満ち心に響くウンブリア  データ
Dati
トレーヴィ Trevi    (ペルージャ県 Provincia di Perugia)  

関連サイト

ウンブリア州 新オリーブオイル祭り、Frantoi Aperti 2015の詳細情報
http://www.frantoiaperti.net/programma-frantoi-aperti-2015/

トレーヴィ 観光案内
http://www.protrevi.com/protrevi/default.asp

http://www.japanitalytravel.com
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