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イタリア小都市ガイド Piccole citta' italiane
15 ottobre 2007

ノート Noto
世界遺産にも登録された
シチリアバロックの町



シチリア州 Sicilia
シラクーサ県 Siracusa





ひらい ゆり

今年の6月にようやく修復が終わったノートのカテドラルを是非見に行かなくてはと、8月にシチリアへ里帰りした折思っていた。
シチリア島の南東、シラクーサとラグーサの間に位置しているノートは、"石の町"チッタ・ディ・ピエトラcitta' di pietraとして知られている。そして、シチリアバロック建築の町としても有名だ。
町の重要な教会で、"母なる教会"とも呼ばれるカテドラルは、11年前の1996年にクーポラが崩れたため、ここ何年も閉鎖され、修復作業が行われていた。イタリアのことだからこの修復終わるのだろうかと思っていたら、案外早く修復が終わりびっくりしていた。

この11年の間に、ノートの町はユネスコ世界遺産に指定された。シチリアバロック建築の美しさが評価されたのだ。バロックとは、17〜18世紀に流行した美術・建築様式のこと。1693年に起きた大地震のためノート一帯は壊滅状態となったが、その後、当時流行っていたバロック様式で町は見事に再建された。美しい装飾が施された建物が今でも町を彩っている。

●ノートの町を散策
さて、ノートは高台にあり、町に入る前に町全体が眺められる。ここ何年も大きなクレーンが沢山入っていたのが今年は嘘のように消えて、確かに御化粧なおしされたカテドラルのクーポラがきれいに見える。

町に入ったらやはり町の玄関ナツィオナーレ門Porta nazionaleから観光を始める。町のメインストリートはコルソ・ヴィットリオ・エマヌエーレCorso Vittorio Emanueleで、主な見所はこの通りに沿ってあるから、方向音痴な人も大丈夫迷ったりすることはまずないだろう。

カテドラル修復に合わせて、町の教会の80%が修復されてきれいになった。メインストリートに入ってすぐ右手にある純潔の聖フランチェスコ教会Chiesa di S.Francesco all'Immacolataや、すぐ先のカテドラル手前にある救世主大聖堂Basilica e monastero del SS.Salvatoreも御化粧なおしが終わっているようだ。
どちらも1700年代に建てられた教会だが、聖フランチェスコ教会の方は僧院、救世主大聖堂の方は尼僧院とつながっている。見どころは聖フランチェスコ教会のファサードの美しい柱の彫刻と、救世主大聖堂附属尼僧院の13の窓についている鉄格子の何とも言えないカーブの美しさだろう。

そして、修復されたばかりのカテドラルCattedraleへ。伝統に沿って近郊のモディカ産の石が大理石の代わりに使われている。この石こそ、町の代名詞になっているものだ。その石の表面には保存などのために薄く色が塗られているが、とてもデリケートな色だ。
内部はまだ装飾が終わっていないので、ちょっとがらっとした印象だった。これから内部装飾のフレスコ画などのコンクールが行われる。

カテドラルの前にあるのが、エレガントな市役所の建物ドゥチェツィオ館Palazzo Ducezioで、ノートにある他の重要な建物同様に1700年代のものだ。

写真トップ:クーポラの修復が終わったカテドラル
下左:ニコラチ館のバルコニー、中:救世主大聖堂、右:聖カルロ教会の凹カーブのファサード

●散策途中にカフェ・シチリアへ
ここで一服したいというときには、カテドラルを出てヴィットリオ・エマヌエーレ通りを行くと左手にいいカフェがある。名前はカフェ・シチリアCaffe' Sicilia dal 1893。地元の人たちに人気のお店で、一味違ったものがあるジェラートgelatoがおすすめ。また、シチリアのカキ氷グラニータgranitaはイタリアのどこのものとも違い、レモン味はシチリアのレモンの味がする。アーモンドやイチジク味などもシチリアならではかと思う。

カフェのすぐあとカテドラル側に入った所にあるのが、有名なニコラチ通りVia Nicolaciで、坂になっている通りを入ってしばらく行った左側にあるのが、ニコラチ館Palazzo Nicolaci。世界で最も美しいバルコニーがあるのがココ。
バルコニーを支えているもち送りmensoleの飾りがひとつひとつ違い、ライオンや羽をもつ馬、グリフォン(鷲の頭とライオンの胴体をもつ伝説上の怪獣)にギリシア神話からのセイレン(シチリアの近くに住む半人半魚の海の精で、美声によって猟師を魅惑し船を難破させたという)や、アレゴリックな幼児、グロテスクなお面など、見ていても楽しくなる彫刻になっている。

さて、ヴィットリオ・エマヌエーレ通りに戻って正面に見えるバロックの建物が、イエズス会教会とその元附属学校(現在は高校)。イエズス会教会は正式名を聖カルロ教会Chiesa di S.Carloといい、カテドラルが閉鎖になっていたここ何年もの間、カテドラルの代わりに使われていた重要な教会のひとつである。この教会の大変美しい凹カーブを描いたファサードはこの町の見もののひとつだろう。

メインストリートの先にあるのが、5月16日広場Piazza XVI maggio。ここで、散策の最後の締めくくり、右手の聖ドメニコ教会とその正面の市営劇場を眺める。
聖ドメニコ教会Chiesa di S.Domenicoは、聖カルロ教会のファサードと反対の凸カーブが見もの。一方、市営劇場は正式名をヴィットリオ・エマヌエーレ3世劇場Teatro di Vittorio Emanuele IIIと言う。ファサードを飾っているのがシンボリックな像で、ハープやヴァイオリン、トランペットなどの組み合わせになっている。

町のバロック建築はまだまだ尽きないが、これでノートの主な見所は見たことになる。世界遺産に登録されたシチリアバロックを代表する町を是非訪れてみてほしい。

著者プロフィール

ひらい ゆり

在伊13年。現在ローマ北チェルヴェテリ(ユネスコ世界遺産になったエトルスク人のネクロポリで有名)郊外、シチリア人の夫(ノート近くラグーサ県イスピカ出身)に子供二人と住む。

データ
Dati
Noto ■アクセス
最寄の空港はカターニア。カターニア空港からバスがノートまで出ている。バスは主な町を通っていくのでちょっと時間がかかるが便利(所要時間約1時間半)。シラクーサからのバスもあり、所要時間は約1時間。
AST社 http://www.aziendasicilianatrasporti.it
INTERBUS社 http://www.interbus.it

また、シラクーサからノート駅までの列車もある。ノート駅からはタクシーで(TAXI:0931-573557)。
車の場合、高速道路A18(メッシーナ−シラクーサ)かA19(パレルモ−シラクーサ)を利用。ビヴィオ・カッシービレBivio Cassibileで降り、国道115号線をノートまで進む。駐車は市立公園Giardini pubbliciが便利。

■ノート観光インフォメーション
Piazza XVI maggio
Tel: 0931-573779

■その他
カフェ・シチリア Caffe' Sicilia dal 1893
Via Vittorio Emanuele 125
Tel: 0931-835013





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