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ロンバルディアの貴婦人・ベルガモ
15 Giugno 2015

第6回  必見!カッラーラ美術館  

文と写真    夏海 柑


●はじめに
去る5月1日開幕した「ミラノ万博EXPO2015」と並行してイタリア各地で関連行事が開催されています。ベルガモでは2008年から改装工事のため閉館していた「町の誇り」カッラーラ美術館が、4月23日、内装を一新したその姿を7年ぶり市民の前に現しました。当初2014年11月に予定されていた開館日は、資金不足と工事の遅延のため数カ月の延長を余儀なくされましたが、そこはイタリア、ミラノ万博開幕に間に合うよう開館に漕ぎつけました。

23日の夕刻に行われた開館式はベルガモ市長を始めとする関係者や市民が多数参加し、地元のマスコット、アルレッキーノや宙刷りの天使によるショーで盛大に行われました。そして続く3日間は新しく生まれ変わったカッラーラを市民に是非観てもらおうとの主催者側の志から、入場無料で公開され、入口には長蛇の列ができました。

写真トップ@7年ぶりに開館した「カッラーラ美術館」
写真上A入口には長蛇の列

1.カッラーラ美術館
●15世紀から19世紀のイタリア美術の傑作を集結

カッラーラ美術館はウフィッツィやブレラ、ボルゲーゼなど、超有名な美術館に比べると影の薄い存在ですが、実は15世紀から19世紀までのイタリア美術の傑作を集結する、イタリアの代表的な美術館の一つなのです。

その起源は18世紀後半の絵画収集家兼芸術擁護者ジャコモ・カッラーラ伯爵のコレクションに始まります。裕福な家庭に生まれた伯爵は父親から相続した財産を元に絵画や彫刻などの芸術作品の収集に情熱を傾け、ベルガモ地方でも屈指の収集家となりました。新古典様式のこの美術館は、自らの邸宅に収納しきれなくなった作品を保存・鑑賞する目的で建てられたもので、地元の若者に芸術教育を施す目的で併設された芸術学校も現在に至るまで機能しています。

写真上Bジャコモ・カッラーラ伯爵の像 


後継者の無かったカッラーラ伯爵の死後、多大な遺産は伯爵の未亡人や親族を交えた民間財団によって管理・運営されることになり、現在ある美術館の基盤が形成されました。その後グリエルモ・ロキス、ジョヴァンニ・モレッリ、フェデリーコ・ゼリなど時の収集家からの寄贈が加わり、現在の所蔵品の数1万6千点、絵画だけで1796点と言う膨大な数になりました

  写真上左C同美術館館内    写真上右D新しく改装された通路の窓

●ルネサンス巨匠の作品がずらり
そのうち展示されているものは「僅か」613点ですが、作品は、ピサネッロ(リオネッロ・デステ肖像画)、ボッティチェッリ(ヴィルジニア物語)、ベッリーニ(聖母子像)、マンテーニャ(聖母子像)、ラファエッロ(聖セバスチャン:写真E)、ティエーポロ(キリストの洗礼)、カナレット(バルビ宮より臨むカナル・グランデ)など世界的に有名なルネサンスの巨匠のものばかり。

写真上左Eラファエッロ「聖セバスチャン」  写真上右Fボッティチェッリ「ジュリアーノ・デ・メディチ」

●訪れる人を魅了、地元の誇る傑作の数々
なんと「接吻」で有名な18世紀のロマン主義画家フランチェスコ・ハイエツの「キプロスの王座を降りるカテリーナ・コルナーロ女王」もここに展示されています。更にロレンツォ・ロットー、モローニ、フラ・ガルガリオ、バスケニス、パルマ・イル・ヴェッキオの別称を持つヤコポ・ネグレッティ(聖人ジャバンニ・バッティスタとマリア・マッダレーナの間にいる聖母子像)など地元の誇る傑作の数々は、訪れる者を魅了するに違いありません。絵画のジャンルは主に宗教画と肖像画から成っており、全作品をじっくり見ようとするとたっぷり2時間は必要でしょうか。旧市街(チッタ・アルタ)と共に超おススメの必見スポットです。

写真上左Gメッサドリ「花のある静物画」  写真上右Hロレンツォ・ロットー「青年の肖像」

観賞経路は、2階と3階を占める全28部屋に展示された作品を、15世紀から19世紀まで時代を追って回る仕組みになっています。受付、ミュージアム・ブックショップ、バスルームなどのサービスは1階にあります。

   写真上I目も眩む木製彫像

2.現近代美術館 (GAMEC)
●20世紀の作品を常設展示

カッラーラ美術館の向かい側にある建物で、通常GAMECと呼ばれています。ボッチョーニ、バッラ、モランディ、デ・キリコ、カンディンスキーを始めとする20世紀の作品が常設展示されている他、大々的な特別展示イベントが期限付きで行われます。

写真上左J現近代美術館 (GAMEC)   写真上右K同館入口

最近では、ベルガモ出身の画家パルマ・イル・ヴェッキオの作品の数々が史上初めて同館に集結し、大成功を博しました。

写真上左L美術館付近の可愛らしい花屋


著者プロフィール夏海 柑(なつみ かん)
ベルガモ近郊に住み、ミラノへ電車通勤を始めて早○○年。かつては突然の運行停止や1時間以上の遅れがザラだった国鉄ベルガモ-ミラノ間も最近は努力が実り、人並みの正確さに到達したようです。お蔭様で筆者も通勤中「ユネスコ世界遺産」の景観を楽しむ余裕が出てきました。


ロンバルディアの貴婦人・ベルガモ データ
Dati
■カッラーラ美術館 Accademia Carrara
所在地:Piazza Giacomo Carrara, 82
入場料: 10ユーロ
開館時間:月-木:9:00-19:00 /金-日及び祝日:9:00-20:00
*但し、これは6月30日までの時間帯で、その後変更する可能性があります。
アクセス:

- バス:国鉄ベルガモ駅から7番線に乗り、Piazzale Oberdanで下車。
- タクシー:国鉄ベルガモ駅前とドニゼッティ劇場前に乗り場があります(乗車時間:5-10分)。
URL:http://www.lacarrara.it/ (英伊)

■現近代美術館 GAMEC-Galleria d’Arte moderna e contemporanea 
所在地:Via S. Tomaso,53
入場料:常設部門無料
開館時間:火-日10.:00 - 13.00 / 15:00-19:00
閉館:月曜日

*特別展示に関しては、入場料、開館日、開館時間がその都度変わります。

※ベルガモへの交通アクセスや一般的な観光情報などは、第1回 ベルガモ・アルタの魅力のデータ部分をご参照ください。



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