内臓料理 Cucina "Macellara" 純粋さ、風味、単純さ、これこそがローマ料理を定義できる三要素といえましょう。伝統への敬意、過去の栄光や誇りを尊重する精神のおかげでラツィオ農牧文明に根を張る料理をローマの食文化として維持してきました。その結果、古代からローマ人が大地や自らの労働から取得したものと同じものを現在の我々も味わうことが可能となっています。
「臓物料理」Cucina Macellaraに目をむけてみましょう。羊や牛の肉の主要部分を切り取った後に残るすべての内臓部分を、ローマ人は「第五のクオーター(四半分)」と呼び、それを使った料理が「臓物料理」「屠殺料理」」と呼ばれているのです。これは子牛の腸、トリッパから内臓、足や頬など、食用使用可能なあらゆる部分を回収しようとする肉屋の執念の表れでもあります。このような肉屋の極度の配慮、最低限の出費で栄養を取得し暮らしを立てようとするニーズのお陰で、現在の我々も「パヤータのリガトーニ」rigatoni con la pajata (乳牛用子牛の腸を輪切りにしてエクストラ・バージン・オリーブオイル、ニンニク、パセリ、白ワイン、トマトと唐辛子で煮込んだ料理)やカルチョフィと相性抜群の「コラテッラ」coratella (子羊の心臓、肝臓、肺、腸など臓物の煮込み)、 「コーダ・アッラ・ヴァチナーラ」coda alla vaccinara (子牛テールの煮込み)、 子羊の頭、「トリッパ」trippa などの料理を味わうことができるのです。
また、肉屋の残りものを使った料理が「フリット・アッラ・ロマーナ」(fritto alla romana)という揚げ物です。これは脳や肝臓などの内臓とズッキーネ、リンゴやリコッタチーズなどを組み合わせ、独特の衣をつけてエクストラ・バージン・オリーブオイルで揚げたものです。軽くカリッとしたパン粉の食感がなんとも魅力的な一品です。
原産地認定ペコリーノ・ロマーノ Pecorino Romano DOP
ローマ料理を味わいたい方は羊の乳からつくったペコリーノチーズ、厳密には「ペコリーノ・ロマーノ」チーズを是非試食してください。ラツィオ州牧羊業の産物の一つで「ペコリーノ・ロマーノDOP」で、DOP(Denominazione di Origine Protetta)というイタリアにおける原産地名称保護の認証を受けています。古代ローマにおいては皇帝の宴会でも美味な料理に合うつけあわせとして評価されていたチーズです。さらに、栄養成分が高く、保存しやすいために、古代ローマ軍遠征の際にも基礎食品として利用されていました。毎年、10月から翌年7月まで、ラツィオ州およびサルデーニャ州、トスカーナ州グロセット県の大地で自然放牧され育てられた羊の乳だけを使用して作られるチーズです。このペコリーノ・ロマーノDOPは、5ケ月間熟成ものは食卓用チーズとして果物や野菜と一緒に賞味でき、新鮮なソラマメとの組み合わせは絶品です。一方、8ケ月熟成ものは「おろしチーズ」として使用されローマやラツイオ州の料理の仕上げには欠かせないチーズです。
テスタッチョ Testaccio
「テスタッチョ」Testaccioは、オスティエンセ駅に面して立っているピラミデPiramideやイギリス人墓地に近い地域にあります。この一帯は民衆の料理、いわゆる正真正銘の"貧しい料理"クチーナ・ポーヴェラのローマ料理が生き延びています。テスタッチョにある多数のトラットリアや飲食店はこの地に1965年まで稼動していたローマ市立屠殺場の存在が大きく貢献していたことはいうまでもありません。この旧屠殺場「マッタトイオ」Mattatoio跡は再開発が進み、現在、コンサート、スペクタル、演劇、食文化を含む文化イベントなどを多彩な展開するスペースと変容中でローマ現代美術館・フューチャー MACRO Futureがその核となっています。
「テスタッチョ」には「モンテ・テスタッチョ」と呼ばれる高さ50メートルほどの小丘があります。古代ローマ時代にテヴェレ川に新しくつくられた港のそばに荷物を置く倉庫が多数立ち並ぶようになり、不要な陶器の破片が山積みされ堆積してできた人口の丘です。テスタッチョの地名はラテン語の「textae」(陶片の意味)から由来しています。この地域は居住住民が少なく、その後、多くの蛮族が何度もこの地域を襲いました。その後この広大で平らな地域は羊の放牧や耕作地として使用されるようになり、また古代ローマの時代から事実、この地域の森はピクニックや戸外散策、あるいはバッカスのお祭り騒ぎの舞台となっていました。次第に小丘のそばには洞窟を掘り起こして多数のワイン直売所が生まれそれが「ホステリエ」Hosterieと呼ばれるようになりました。当初はワイン小売販売やワイン試飲の場所であったものが地元でとれた純粋な食材を食べたり、酒を飲み、トランブ遊びをする場所と瞬く間に変容したのでした。
今日では、残念ながら、テスタッチョ地域でさえ、その多くが専門的エノテカや洗練されたレストランに姿を変えてしまい、真の「オステリア」は非常に稀な存在となってしまいました。とはいえ、テスタッチョを訪れる旅行者は地元の住人にたずねればとっておきの「オステリア」の場所を教えてもらえるはずです。あなたも試してみませんか。
「もう一つのエコノミー・シティ」 Citta dell'Altra Economia
テスタッチョの旧屠殺場跡地の一部を再開発し2007年秋にオープンした施設。3500平米のスペースを持ち、有機農業、第三世界とのフェア・トレード、再利用可エネルギー、リサイクル、責任あるツーリズムなど「もう一つの経済発展」の普及促進のために展示、商品即売、イベントやセミナーの開催などを行う場所です。展示や即売ショップ、レストランやバールも一般に開放されており、有機農業や第三世界からの「フェア・トレード」による食材を使った料理や飲み物を味わうことができます。
<photo copyright>
写真上から@BC:Lavoratorio di Roma http://www.Laboratorioroma.it
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ロ-マ料理をもっと深く知るために インフォーメション
Citta dell'Altra Economia
●場所: Largo Dino Frisullo, Campo Boario (Testaccio)
●開館時間:11:00〜20:00 月曜休み
●レストラン: 火―土曜 夕食のみ(20:00〜22:30)日曜 昼食のみ(13:00〜15:00)
http://www.cittadellaltraeconomia.org/
●Tel:06-44290815 予約 携帯3342795891
●アクセス:ローマテルミニ駅より地下鉄B線でPiramide下車,あるいはバス75番でMarmorata-Galvani下車 徒歩
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