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1 February 2001
8. イタリアのコックって!?
大澤 祐子
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インテリコック"ミンモ"パスタをこねる。
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イタリアに来て初めてレストランで働いた私にとって、イタリア人のコック達はとても衝撃的だった。まず、感情的。
それは一般的なイタリア人気質と言えるのかもしれないが、レストランという独特の環境はその性質をさらに特化(悪化?)させる。
気分のいいときはラジオ(ちなみにイタリアではほとんどのレストランの厨房でラジオが公認されている)の歌謡曲に合わせて、
鼻歌を歌いながら、ジョークを飛ばして楽しげに仕事をする。しかし、ちょっと機嫌の悪い日は、手のひらを返したように無愛想。
まるで関係のない同僚たちまで、お付き合いしてちょっとご機嫌斜めになる羽目になる。
まったく自分勝手。しかし、いざ教えてくれるとなると、とても親切。入って間もない私ごときに、このソースの作り方、
あの煮込み料理の全材料と事細かに教えてくれる。しかも、興味を持って聞き上手になればなるほど、その説明は熱が入っていく。
職人の世界は厳しくて、素人がそう簡単にあれこれ習えるものではないと想像していた私にとって、これはうれしい誤算であった。
そして、なんといってもタフ。平均労働時間10〜12時間を週休1日でこなしていく彼らは、それまでに知り合った一般のイタリア人と比べたら、ものすごく働き者だ。
今までに何軒か回ったレストランの中でいろんなコックと出会った。1日11時間労働の合い間に救急車の運転手のボランティアをしていたレオ。
母譲りのレストランを4,5人の男性コックを使って切り盛りしていた女性オーナーシェフ、マリエラ。普段は無口だが、
狩猟のシーズンになると毎週1回午前中に狩り休暇をとり、狩りの手柄話をうれしそうに話すロレンツォ。
53歳にして既に17歳の孫がいるおばちゃんコック、ガブリエラ。ナポリ出身、大学の文学部を卒業したが、
マンマの料理が忘れられず進路変更をしたインテリコック、ミンモ。なんて個性的なメンバーだろう。
彼らに共通するものは、勤めるレストランのレベルはそれぞれだが、なにより自分の味に絶対の自信と誇りを持っている。
そして、コックとして料理に対する情熱はもちろんのこと、それだけに終わらず仕事の他に短い自分の時間を当てる何かを持っている。
彼らの気まぐれさには苦労させられたことも多いが、忘れ難い人々である。
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著者プロフィール
大澤 祐子(おおさわ ゆうこ)
小田原出身。食品製造会社に勤務。98年7月よりイタリアに渡る。語学学校、料理学校を経て、グッビオGubbio,キャンティChiantiのレストランで料理修行を積む。
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