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16 November 2000
3. ルッカのパン屋さん 大澤 祐子 |
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あとはオーブンでこんがりと |
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イタリアのパンといって一番初めに思い浮かぶのはなんだろう。フランスのバゲット
やドイツの黒パンなどのようにコレといったイタリア全土を代表するパンがないのは
確かに事実である。各地方によってパーネコムーネPane Comune(一般的なパン)が
それぞれに違う。有名なところではトスカーナの無塩パン,ジェノバのフォカッチャ
Focacciaなど全国的に手に入るようになったパンもあるが、やっぱり地元の人たちは
地元のパンを食べている。食生活すべてに関して頑固なほど保守的なイタリア人だ
が、パンはその最たるものと言えるのではないか。 さて、そんなイタリア食文化を端的に表しているパンをさらに詳しく知りたくてトス カーナToscana州ルッカLuccaの町でパン屋さんに短期修行を申し出た。まだ30代と 思われるアンジェロはサルデーニャSardegna出身のパン職人。奥さんと義母さんとで ルッカ旧市街で小さなパン屋を開いている。間口も奥行きもそれほどない小さな店内 は朝7時から(といってもその前にお客さんが来れば即開店)午後3時頃まで(これ もパンが終わり次第閉店なので日によって変わる)お得意さんたちでいつも混みあっ ていた。 土曜日,クリスマスシーズンなど忙しいとき以外はアンジェロ1人で20種近 くのパンや焼き菓子を朝1時半から作っている。彼のお店の主要商品はなんといって もトスカーナパン。固くしっかり焼き込んだ外皮とモチッとした内側、お客さんの8 0%がこのパンを買っていく。他にどこのパン屋さんでも見られるパーネインテグ ラーレPane Integrale(全粒粉パン),それとフォカッチャ。これは粉とオリーブオ イルのシンプルな味でとっても美味しい。これにおいしいサラミやペコリーノチーズ Pecorino(羊のチーズ)をはさむとなにより美味しいランチとなる。 一度彼に「出身地サルデーニャのパンは作らないの?」と聞いたら「ここではルッカのパンを作らな いと売れないのだよ」となんとも正直なそしてちょっと悲しい返事が返ってきた。恐 るべきイタリア人ふるさと根性!!(ちなみにイタリア語ではカンパニリズモCampanilismoという。)
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