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読み物・エッセイ  イタリア 音楽の旅
15 dicembre 2007

最終回 ギネスブックに登録された世界一小さい劇場
テアトロ・ヴェトリアーノ


ヴェトリアーノ・ディ・ペスカーリア−トスカーナ州
Vetriano di Pescaglia−Toscana


牧野 宣彦
2002年9月から始まった「イタリア音楽の旅」も、今回で5年3ヶ月経過しました。恐らくイタリアの劇場でオペラを見たいという人は、ここでご紹介した劇場のどこかで見る事になるのではないでしょうか。
イタリアの劇場の歴史、オペラを見るために必要な情報を提供してきた「イタリア音楽の旅」は、今回をもって終了します。長い間ご愛読下さり、有難うございました。

2008年1月からは新たに「イタリア世界遺産の旅」が始まります。是非こちらも愛読下さい。


●ルッカ近郊の小さな劇場
2006年5月、ルッカ近郊のポルカリで、ディミトラ・テオドッシュウのコンサートがあった。それを見るためにルッカを訪れ、そのついでに近郊のヴェトリアーノにあるギネスブックに登録された世界一小さい劇場を訪れた。
ここはルッカから予想以上に時間がかかった。ぺスカリアのプッチーニの別荘を見た後にヴェトリアーノヘ向かったが、着いたのは約束の時間を一時間半も過ぎていた。

はらはらしながらようやく目的のテアトロ・ヴェトリアーノヘ着いたが、管理をしているFAIという会社の女性も当然いなかった。劇場の隣の家から人が出て来たので、中へ入りたいが担当者は何処にいるのかと聞くと、クリスティーナは友人だから電話をしてくれるという。話をよく聞いてみると、私たちの事をどんな人物かなどと質問している。電話している女性は良い人だといっているのが聞こえた。そして10分後に来てくれる事になった。

テアトロ・ヴェトリアーノは、町のエンジニアだったヴィルジリオ・ビアジーニが、人口120人のこの小さな町に劇場を造ろうとしたことから始まった。彼は自分の干草置き場を提供し、それを改造して劇場が造られたのが1891年だった。そして、ここでプローザ、ミュージカル、喜劇などが上演された。1997年に劇場は、世界で一番小さい劇場としてギネスブックに登録された。

全体の面積は70平米、2列のバルコニーがあり、舞台は6m。平土間は65席、2階、3階などは合わせて34席で、トータル99人が入れる。劇場の内部を見せてもらったが、出演者が休む楽屋などもあり、そこには鏡なども置いてあり、又別の部屋は事務室になっていて、一応小さいながらも劇場としての機能は満たしているようだった。中に入ってみると意外に明るく、舞台装置のようなものが舞台に置かれていた。
実は、この劇場は長い間放置されていたが、FAIという文化財を保護する組織が金を出し、2002年に修復が終わり、再開された。現在もこの劇場はFAIが管理している。

Teatro di Vetriano 
Vetriano di Pescaglia (Lucca)
Tel: 0583 358118/ 0583 358131
E-mail:failucca@failucca.it
Web: http://www.failucca.it
(写真トップ:テアトロ・ヴェトリアーノ外観、右:劇場内部)


●プッチーニの夏の別荘
2006年5月、ルッカの郊外のポルカリという所でマリア・カラスの展覧会が開催されているというので、久しぶりにルッカを訪れた。この日はルッカからタクシーで、郊外のぺスカリアにあるプッチーニの夏の別荘を見学すのが目的だった。

ルッカの市街を抜けると景色は山がちの風景になる。30分も走ると川が現れ、それに沿って少し走ると彼方に以前見た事のあるマッダレーナ橋という奇怪なアーチの橋が見えた。その前の近代的な橋を渡り、さらに15分も走ると目的地のプッチーニが夏に過ごした別荘があるという。

私たちが着くと、ちょうど博物館の管理をしている2人の男性に会った。
かなり高台にあり、アペニン山脈がまじかに迫ってくる。外壁にプッチーニが来た事が書いている碑があった。
中に入ると、地上階にプッチーニがマダマ・バタフライを作曲したピアノが展示してあった。部屋の隅には大きな蓄音機があり、これは発明王エジソンがプッチーニにプレゼントしたものだという。この家はプッチーニの姉が購入し、夏の別荘として利用していたという。

地上部分には他に寝室、台所などがあった。2階に上る階段は、木造で古くなり壊れそうだったが、上ってみると、プッチーニ家の人が生まれた赤子の洗礼に着させる白い服が展示されていた。又、ガラスケースには、日本語で書かれたプッチーニの伝記、本、書簡、手紙、楽譜、スカラ座でプッチーニのトゥーランドットが上演された時のポスターなどが見えた。奥は家族の肖像画がある部屋、勉強部屋などがあった。窓からは美しい山の景色が見えた。
しかし、次に行く予定のテアトロ・ヴェトリアーノへは、1時間半も遅れ、すぐこの場所を後にした。

Celle dei Puccini 
Via Meletori 25
Pescaglia (Lucca)
Tel: 0583 467855(携帯: 347 6746398) Fax:0583 467855
E-mail: lucchesinelmondo@virgilio.it

JITRA 写真貸し出しサービス(有料)のご案内NEW!

JITRAではこの度、旅行会社、出版関係者などの方々を対象に、
イタリア各地の写真の貸し出しサービスを始めることになりました。

イタリアに対する日本の旅行者の関心は、近年、多様化の一途をたどっております。これまで日本人旅行者の方々があまり訪れることのなかった地域や場所にも旅行者が大勢訪れるようになった現在、JITRA編集部にも、旅行会社などの方から、パンフレットや資料作成のため、特定の都市・地域や建築物、テーマについて、写真の貸し出し依頼を受けることが多くなりました。このようなニーズに前向きに対応するため、JITRAではこのたび、トラベルライター牧野宣彦氏のご協力を得て、イタリア写真貸し出しサービス(有料)をスタートすることになりました。

ご周知のように、イタリア現地でのオリジナル写真撮影には多額の経費がかかります。またせっかく訪れても、主要な建物も修復中ということがよくあります。さらに、現地に撮影に行っても、天気など色々な問題があり、簡単には思い通りの写真撮影が出来ないのが現状です。例えば現在ミラノのドゥオーモは修復中です。
JITRAには長い間撮影した膨大な写真のストックがあります。イタリアの主要都市、地方都市の風景は勿論、世界遺産、劇場、料理、祭りなど多くのジャンルに渡って写真のリストがあります。ご希望の方には、本サービスの詳細および料金などをご案内いたしますので、下記メールまで、お問い合わせください。
☆お問い合わせ先: foto@japanitalytravel.com


著者プロフィール

牧野宣彦(まきののぶひこ)


早大卒。1974年旅行会社にて日本初のニューイヤー・スカラ座オペラツァーを企画。その後コンピュータ会社を経て、1998年によりイタリア、ボローニャ在住。フリーのトラベルライターとして、旅行、音楽、グルメ関係の執筆、写真撮影をする。 2003年オーストリアのエリザベート皇妃、2004年ゲーテのイタリア紀行、2005年モーツァルトのイタリア旅行とオーストリア、2006年はイタリアの世界遺産など毎年テーマを決めて写真撮影を行っている。著書「イタリアの歴史的ホテル・レストラン・カフェ」(三修社)、「イタリアオペラツァー」(あんず堂)「イタリアのベストレストラン」(透土社)「音楽と美術の旅、イタリア」(共著、音楽之友社)などがある。





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