●こんな場面で
1)possibileはもともとは「可能だ、ありうる」という意味の語です。È possibile che ....とすると、「・・・ということもありうる」という意味になります。これを疑問文にすると「・・・ということがありうるのだろうか?」、また否定文にすると「・・・ということはありえない」という意味になります。あとの動詞は「接続法」と呼ばれる形を使います。接続法とは、事実を主観的に表現する動詞の形で、事実を客観的に述べる「直説法」とは形が違います。接続法の形は辞書の動詞変化表などで調べて、必要な形を覚えるようにしましょう。
È possibile che Luigi sia già partito. ルイージはもう出発してしまったのかもしれない。
エ ポッスィービレ ケ ルイージ スィア ジャ パルティート
È possibile che Maria abbia dimenticato l'appuntamento? マリーアが約束を忘れたなんてありうるだろうか?
エ ポッスィービレ ケ マリーア アッビア ディメンティカート ラップンタメント
Non è possibile che Carlo non lo sappia. カルロがそのことを知らないはずはない。
ノネ ポッスィービレ ケ カルロ ノン ロ サッピア
2)probabileはもともと「ありそうな」という意味の語です。È probabile che .... は「・・・ということはありそうだ」「おそらく・・・だろう」という意味になり、È possibile che .... よりも起こりうる確率の高い出来事について使います。また、È molto probabile che ....(・・・ということは大いにありそうだ)、È poco probabile che ....(・・・ということはありそうにない)という形の文もよく使います。あとの動詞はやはり接続法の形にします。
È probabile che Franco l'abbia capito male. たぶんフランコがそのことを誤解したんだろう。
エ プロバービレ ケ フランコ ラッビア カピート マーレ
È poco probabile cheDaniela ci creda. ダニエーラがそれを信じるなんてありそうにない。
エ ポーコ プロバービレ ケ ダニエーラ チ クレーダ
※編集部より
高田先生が講師をなさったNHKラジオのイタリア語講座が、この4月から再放送されています。入門編のわかりやすい講座です。ぜひお聴き下さい!
『アンコールイタリア語講座』
NHKラジオ第2 放送:(月〜土) 午後11:20〜11:40 (入門編は月〜木)
講師プロフィール
高田和文(たかだ かずふみ)
ローマ日本文化会館館長。大学やテレビ・ ラジオの講座におけるイタリア語教育、イタリア演劇の研究・紹介活動などが認められ、2006年5月イタリアのカヴァリエーレ勲章を授章。著書に「話すためのイタリア語」(白水社)、「NHKスタンダード40イタリア語」(NHK出版)など。 |