20 December 2001
第4回 カフェ・ストッパーニ Caffè Stoppani 〜 バーリ Bari 創業1860年 〜
牧野 宣彦
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「ドイツの皇帝がヨット航海途中に立ち寄ったカフェ」
プーリア州のバーリBariは、1071年この地を支配したノルマン人によって経済と海運業で発展を遂げた。その後アドリア海南部の中心都市となり、ここから十字軍が出港している。街は2つに分かれていて、駅から北へ1キロ程のヴィットリーオ・エマヌエーレ通りCorso V.Emanuele を境に、海に突き出ている地域が旧市街で、バーリの守護聖人聖二コラを祭った教会San Nicola、城Castelloなど重要建築物が集まっている。駅があるのは新市街で、駅前広場には棕櫚、椰子などの亜熱帯植物が茂り、中央に大きな噴水がある。いかにも
南国的な感じだ。
今回紹介するカフェ・ストッパーニは、その広場を通り、ロベルト・ダ・バーリ通りVia Roberto da Bariを10分も歩くと左側にある。店内中央には、豪華なヴェネツィアングラスのシャンデリアが2つ飾られ、そのきらめく光が優雅でとても美しい。右側は、グラッパ、リキュールなど飲み物のボトル置かれている棚があり、前はカウンターになっている。左側の天井には明るい白色の丸い照明が幾つも輝いている。下のガラスケースには数種類のケーキ、チョコレート、キャンディ、パニーノ、菓子パンなどが、奇麗に並べられている。店の中央に4人位座れるテーブルがあり、室内はアンティックな家具で統一され、伝統あるカフェの雰囲気を残している。私と妻は、魅力的なケーキにつられて、チョコレートケーキ、ミックスフルーツケーキなどを冷たい飲み物と共に味わってみたが、いずれも期待を裏切らない美味しいドルチェだった。この店はバーリ
有数のパスティチェリア(お菓子屋)といわれているが、まさに評判通りの店だと思う。
ストッパーニは、1860年スイス出身のガスパーレ・ストッパーニGaspare Stoppaniによって創業された。この年にガリバルディGaribaldi率いる軍隊はナポリを開放し、南イタリアは全て開放されたが、当時のバーリはブルボン家の支配下にあり、ストッパーニは、バーリがサヴォイア家のイタリア王国に併合するか否かの国民投票が準備された歴史的場所でもある。また、20世紀初頭ドイツの皇帝Il Kaiserがヨットで航海中にバーリを訪れ、このカフェに立ち寄ってアペリティーヴォ(食前酒)を飲んでいる。他にもグリエルモ・マル
コーニGuglielmo Marconi、作家のベネデット・クローチェBenedetto Croce、哲学者のジョヴァンニ・ジェンティーレGiovanni Gentile、サヴォイア家のウンベルト皇太子Principe Umberto di Savoia、ヴィットリーオ・エマヌエーレ3世Vittorio Emanuele V、エレナ王妃La Regina Elenaなどが訪れていることで知られる。
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店名:Caffè Pasticceria Stoppani (カフェ・パスティチェリア・ストッパーニ)
住所:Via Roberto da Bari 79/81‐70122 Bari
電話:(国番号39)080‐5213563
定休日:なし
営業時間:7:30−14:00 16:15−20:45
アクセス:バーリの駅より徒歩10分。
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著者プロフィール
牧野宣彦(まきののぶひこ)
早大卒。1974年、旅行会社にて日本初のニューイヤー、スカラ座オペラツァーを企画。その後コンピュータ会社を経て、1998年よりイタリアに住み、現在ボローニャ在住。フリーのトラベルライターとして、イタリアの旅行、音楽、グルメ関係の執筆、写真撮影を行う。
<著書>
「イタリアのべストラン」(透土社):トスカーナとイタリアのベストレストラン、ワイナリーなどを紹介。イタリア料理の人気の秘密をフランス料理と比較して解説。
「イタリア歴史的ホテル・レストラン・カフェ」(三修社):イタリア各地の歴史的な面白い場所を203箇所紹介。イタリアで一番面白いガイドブック。
「イタリアオペラツァー」(あんず堂):イタリア30都市でのオペラ体験紀行。音楽史跡、劇場、博物館、オペラを聞くために便利なホテル、レストランなど面白い情報を紹介。
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