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ヴェネツィア・ビエンナーレ通信
 
15 Marzo 2013
Notizie dalla Biennale di Venezia

第17回  
第4回国際子どもカーニバルと
「仮装の20年」展






中山エツコ
●町のシンボル「獅子(ライオン)」がイベントのテーマに
ビエンナーレでは、ここ何年か、子どもや学校を対象とした教育プログラムに力を入れている。エデュケーショナル・プロジェクトは、さまざまな活動を提供して子どもたちの創造性をのばすことを目的とするが、同時に家庭や学校を巻き込んで地元ヴェネツィア、ヴェネト州との関係を深めようというものだ。ビエンナーレ美術展・建築展の開催中にもさまざまな児童向けワークショップが行われているが、四年前から冬のカーニバルの期間に、ジャルディーニ会場の中央館を使って、入場無料の国際子どもカーニバルが催されている。  

トップの写真: @シャボン玉の魔術師パフォーマンス   写真下左:Aジャルディーニ会場付近 国際子どもカーニバルの看板  写真下右:Bジャルディーニ会場の中央館 入り口に並ぶ子どもたち 


今年は2月2日から12日までの十日間、ビエンナーレ現代音楽祭ディレクター、作曲家のイヴァン・フェデーレ氏の指揮のもと、「レオン・ムジコ」(ライオンの音楽師)というテーマで行われた。有翼の獅子はヴェネツィアの守護聖人聖マルコを表す町のシンボル。かわいいライオンのキャラクターがイベントのシンボル・マークになり、音楽、踊り、モノ作りを盛り込んだ多くの催しで子どもたちを楽しませた。

●世界各国から学校単位でワークショップに参加
このイベントは年々人気を集め、今年も昨年を上回る入場者数で、学校単位でワークショップに参加した生徒たちは、前回より22パーセント多い6500人だった。その多くはヴェネツィア、ヴェネト州の学校だったが、ドイツ、フランスからの参加もあった。国参加はアルゼンチン、バハマ、ドイツ、イギリス、モルディブ、ルーマニア、アメリカ合衆国の七か国で、アイディア豊かなさまざまなワークショップを行った。

写真下左:C子どもたちのパフォーマンス     写真下右:Dワークショップ

ドイツのワークショップは、ボンで開かれるクレオパトラ神話をめぐる展覧会との関連で、クレオパトラと古代エジプトをイメージした仮装をつくるもの。ルーマニアは、同国のアニメーション映画のパイオニア、イオン・ポペスク=ゴポ(1923-1989)の生誕90年を記念して、アニメを上映した。また、国内の多くの美術高校が参加して、日常生活で使うさまざまなものを素材に使った楽器作り、帽子作り、衣装のデザインなど、楽しいワークショップが繰り広げられたほか、体を使った身体表現ワークショップ、新しい音を発見する音作りワークショップなど、プログラムは盛りだくさん。

●人気を集めた「シャボン玉」の魔術師
ショー、パフォーマンスのなかで、大人にも子どもにも人気が高かったのは、シャボン玉の魔術師、ミケーレ・カファッジ氏のシャボン玉コンサート「シャボン序曲」(Ouverture des Saponettes)だ。また、設置されたコンピューターでは、国連世界食糧計画によるオンラインゲームfreericeが中学生の人気を集めていた。世界の食糧問題を学ぶとともに、クイズに正解するたびに十粒の米を世界食糧計画を通じて必要な地域に贈るというものだ。

●「仮装の20年」展と衣裳アトリエ
同じ時期に始まり、現在もビエンナーレ本部のカ・ジュスティニアンで開催中なのは、「仮装の20年」展(20 anni di Maschere e Costumi)である。ビエンナーレ資料館ASAC所蔵の現代音楽祭・演劇祭上演作品の衣装デッサンを展示している。

写真下左:Eカ・ジュスティニアン 「仮装の20年」展の飾りつけ   写真下右:F「仮装の20年」展 エマヌエーレ・ルッツァーティの舞台モデル

1947年に上演されたドミートリイ・ショスタコーヴィチのオペラ『ムツェンスク郡のマクベス夫人』は、イタリアの有名な画家レナート・グットゥーゾが舞台美術・衣装を担当。衣装デッサンと舞台モデルが見られる。画家・絵本作家・舞台美術家として活躍したエマヌエーレ・ルッツァーティの1959年のデッサン、モデルもある。

写真下左:Gカ・ジュスティニアン近くに設けられた衣装アトリエ    写真下右:Hグットゥーゾの『ムツェンスク郡のマクベス夫人』衣装デッサン 


カーニバルにふさわしく、会場は飾りつけもにぎやかだ。カーニバル期間中は、本部に隣接する会場で衣装アトリエもつくられてにぎわった。


著者プロフィール
中山エツコ (Etsuko Nakayama)
東京都出身。ヴェネツィア在住。日本語を教えるかたわら、文芸翻訳に携わる。訳書にピエーロ・カンポレージ著『風景の誕生-イタリアの美しき里』(筑摩書房)、トンマーゾ・ランドルフィ著『月ノ石』エルサ・モランテ著 『アルトゥーロの島』、ブルーノ・ムナーリ著『ムナーリの機械』、ティツィ アーノ・スカルパ著『スターバト・マーテル』(以上、河出書房新社)、その他。

ヴェネツィア・ビエンナーレ情報

www.labiennale.org
-第4回国際子どもカーニバル「ライオンの音楽師」(4. Carnevale Internazionale dei ragazzi, Il Leon Musico)2013年2月2日?2月12日ジャルディーニ会場
-「仮装の20年」展(20 anni di Maschere e Costumi)ビエンナーレ本部カ・ジュスティニン(Ca’ Giustinian)で開催中(入場無料)
-第55回ビエンナーレ国際美術展が2013年6月1日から11月24日まで開催される
-第70回ヴェネツィア映画祭が2013年8月28日から9月7日まで開催される

写真クレジット @BCDGH  © la Biennale di Venezia 2013
AEF 著者撮影


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