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シエナの小さな村(ボルゴ)めぐり

15 Settembre 2012


第6回 

ヴァリアーリ村  シエナからキャンティ地方へ 




 文と写真    吉川 雅子

8月も終わりに近づいたトスカーナ地方、まさにブルーという表現がぴったりの深い青の空。まだまだ強い夏の日差しが 緩やかな丘陵地帯一面に広がるブドウ畑にたっぷりと恵みをふりそそいでいる。今まさに緑が最高に美しいブドウの木々、やがて秋になると黄色からレンガ色へと変化し高く澄んだ空とのコントラストは実に見事で、ぶらさがるずっしりとした黒いぶどうの房は収穫の時期をまだかと待ちのぞんでいるように見えます。シエナの街から車を15分も走らせればこのような風景に出会えます。オープンカーや大型バイクに乗りながらゆっくりドライブを楽しむ人々の姿をよく見かけます。 

このあたりは 「 ガッロネーロ」 とよばれ黒い鶏のマークとしても親しみのある「キャンティークラッシコ・DOCG 赤ワイン」 が生まれる場所なのです。今回ご紹介する小さな村はシエナ近郊の赤ワインがおいしいボルゴ、ヴァリアーリ村(Vagliagli)です。  

写真トップ@「ぶどうの収穫祭」パレードの若い女性たち 
写真上左Aヴァリアーリ村遠景  写真上右Bヴァリアーリ村の美しい丘陵

●どこまでも広がる美しい葡萄畑
シエナから北西へ約20km、ラッダ イン キィアンティRadda in Chiantiへむかう途中の丘の上にひろがるヴァリアーリ(ヴァリアーリ)村。魅力あふれるかわいいボルゴ周辺には広大なブドウ畑が広がり、その景観がもつ美しさからキャンティ地区の中でも特にビジターが多いスポットの1つとなっています。小さな村にある唯一のサン・クリストフォロ教会は19-20世紀にかけて修復されたネオゴシックスタイルですが、小さな鐘楼はオリジナルでロマネスク時代のもの。歴史の深さが感じられます。内部には15-16世紀にかけてシエナで活躍した画家や彫刻家たちの作品を鑑賞することができます。  

写真上左Cヴァリアーリ村のぶどう畑  写真上右Bたわわに実ったぶどう

村を散策するのに15分もあれば十分なヴァリアーリ村ですが、小さな広場や路地裏など街角のひとつひとつがどれをとってもまるで絵葉書を見ているよう。アパートの窓際に並ぶ色とりどりの花鉢や、今はもう動かなくなってしまった自転車と前カゴの中に眠る猫、夏のアトリエとして使っている海外からの芸術家たちもいるとか。リラックスした雰囲気のなかでワイングラスを片手においしい物を食べながら・・なんだかいい作品ができそうですね。

●世界中を魅了したアメリカ映画の舞台にも
まさに村と周辺にひろがる景色は トスカーナを代表する風景。世界中の人々を魅了したイタリアを舞台とするアメリカの大人気映画 「letter to juliet (日本語訳『ジュリエットからの手紙』」 (日本では2010年5月に公開) では撮影シーンの大部分がこのヴァリアーリ村と周辺に点在するボルゴで行われました。トスカーナ地方独特の、のんびりとした雰囲気がでている素敵な恋の物語です。

写真上左E「ぶどう収穫祭」   写真上右Fオープンスペースに展示される絵画

●9月終わりには「ぶどう収穫祭」で賑わい
ヴァリアーリ村では、毎年9月の終わりに「La Festa dell' Uva (ぶどうの収穫祭)」 が地元の人たちによって盛大に行われます。当時の衣装に身をつつんだ若い男女たちが、ぶどう畑を耕す牛車やトラクターに乗りながら村をパレード、みんなでダンスをしたり歌ったり、それは陽気で楽しいフェスタです。野外には小さなお店がたくさん並び、この地方で食される田舎料理やドルチェ、そしてなんといっても地元キャンティの赤ワインを楽しむことができるのは最高の贅沢です。

写真上左Gフェスタで自宅の庭を解放  写真上右H手作りのお菓子  

また大切にしている各家庭ご自慢のアンティーク家具を庭に並べたり、人によっては直接自宅のサロンを一般に開放、また愛車であるクラッシックカーやバイクの展示など、訪れる人達の目を楽しませてくれます。ふだん静かな小さな村は一年で最高のにぎわいを見せ、人々は来年の豊作を祈るのです。この辺りのボルゴではこのようにぶどうの収穫時期とあわせた楽しいフェスタがあちらこちらで開かれます。

●足をのばして   ワイナリーめぐり
世界のワインが間単に手に入り食卓にならぶ時代、外国の商品を取り扱ったお店へ行けば、種類も豊富で迷ってしまいます。最近では気軽に入れるエノテカも増えてワインを好む人も多くなったと聞きます。なかにはカンティーナとよばれるワイン蔵を訪れ、ワインができるまでの工程を試飲しながら見てまわりたいと思う人も多いでしょう。しかしファットリアとよばれるワイン農家は街中にはありません。広大なワイン畑の中に位置するため、車がないと行けないというのが現状です。

上記に紹介したヴァリアーリ村周辺には、ワイン農家が点在していて徒歩で行ける場所もあります。中にはバス停が近くにあるファットリアもありますのでぜひ足をのばして訪問してみてください。今回は2ヶ所のワイン農家をご紹介します。日本にも輸出されている有名なワイナリーで、一般客にワイン蔵を見学するツアーがほぼ毎日行われています。

 写真上左Iディエーボレ城   写真上右Jヴィッラ・ディエーボレ 

ヴィッラ・ディエーボレVilla DIEVOLE 
ヴァリアーリ村より1km手前にあり徒歩圏内で、またバス停が農園の入り口にあります。数あるキャンティークラシコのなかでもこちらのワインには定評があり、地元シエナのレストランでも必ず置かれています。 レストランや四つ星ホテル、BARも併設されておりまた敷地内には古い小さな教会もあり、整備された大変美しい大きなワイナリーです。もちろん日本へのワイン輸送も可能です。

写真上左Iファットリア・ ディ ・アイオーラのワイン   写真上右Jファットリア・ ディ ・アイオーラ


ファットリア・ ディ ・アイオーラ Fattoria di AIOLA
ヴァリアーリ村からさらに先へ(Radda in Chianti方面)1kmとこちらも徒歩圏内です。こちらのファットリアはキャンティークラッシコはもちろんのことながら、白ワインやこのあたりではめずらしいピンク色のロゼ、その他グラッパとよばれるアルコール度数の高い食後酒や、またヴィンサントとよばれるデザート酒なども大変好評です。 「カントゥッチーニcantucci」とよばれるアーモンドやピスタチオなどが入ったかたいビスケットを浸して食されます。昔の住居を改装しているこじんまりとした三つ星のアグリツーリズモも経営されています。

ぶどうの収穫をまじかにひかえた季節、澄んだ青い空のもとさわやかな秋の気配を感じながらトスカーナの大地で、優雅なひと時を過ごしてみるのもこの地方ならではの旅の楽しみ方のひとつです。オススメです!                                        


著者プロフィール
吉川 雅子(Yoshikawa Masako)

大阪出身。クラブ活動だけに身をささげてきた学生時代、プロスポーツ選手としても活躍。また看護師として約10年間の病院勤務経験をもつ。
趣味であったイタリア旅行を 「イタリア暮らし」 というスタイルに変更しVenezia Bologna Firenze Napoliなど生活の場を転々とさせながら各地の食文化やカンパニズモについて学ぶ。現在はSiena在住。シエナの人々が愛するPalio(パリオ)の歴史の深さに感動し、またこの小さな街で大きく花開いたシエナ派ゴシック美術に魅了され本格的に勉強を開始。2012年からは県の公認ガイドとして新たな出発を切った。「イタリアを暮らすように旅する」 というコンセプトをもとにトスカーナ地方を中心とした旅コーディネーターとしても活躍する。
サイト: http://www.kurasutabi.com/



データ
Dati
ヴァリアーリ村 Vagliagli 
(カステルヌオーヴォ ベラルデンガ comune di Castelnuovo Berardenga)

■ヴァリアーリ村へのバスでのアクセス
シエナ市内グラムシ広場より34番のバスVagliagli行に乗車し最終停留所で下車。
所要時間約40分 。バスチケットはグラムシ広場地下にて購入してください。
TEL 0577204225 (グラムシ広場地下 チケットセンター) バス時刻表サイト : http://www.trainspa.it/train04/urbano_si.pdf

■シエナ県各種インフォメーション
http://www.terresiena.it

■Villa DIEVOLE (ビッラ・ディエーボレ)
サイト:http://www.villa-dievole.com/italiano/home/ (日本語サイトあり)
ワイナリー訪問は予約が必要です。

■Fattoria  di AIOLA (ファットリア・ディ・アイオーラ)
サイト:http://www.aiola.net/sito/default.htm (英語・イタリア語・ドイツ語のみ)
ワイナリー訪問は予約が必要です。

■ジュリエットからの手紙
映画公式サイト:http://www.juliet-movie.jp/  



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