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ヴィンチ市長 ダリオ・パッリーニ氏へのインタビュー
JITRA:市長さん、ヴィンチ市とその周辺について簡単に説明してください。
市長:最高のワインを産み出すぶどう畑と貴重なオリーブオイルを産み出すオリーブ林が広がる緑深い田園風景の中にヴィンチ市はあります。フィレンツェ県とピストイア県の境にある美しいモンタルバーノMontalbanoの丘陵地帯に位置しています。まさにトスカーナの中心にあり、フィレンツェ、ピサ、ピストイア、ルッカ、シエナなど有名な芸術都市が近くです。
ヴィンチは12世紀前半に伯爵グイディ家の所有地として誕生しました。1254年から73年にかけてフィレンツェの支配下に置かれ自由都市となり、1372年からヴィンチ城はフィレンツェが送る執政長官の本拠地となりました。
ヴィンチ市のアンキアーノAnchianoと呼ばれる地区では、1452年4月15日にレオナルド・ダ・ヴィンチが生まれました(ダ・ヴィンチとは"ヴィンチ出身"という意味)。彼は少年時代の何年かをここで過ごしたのです。世界的に知られる彼の才能は、この町の魅力的な場所とひそかに結びついています。
JITRA:観光面でのヴィンチ市の特徴は何でしょうか?
市長:モンタルバーノの保護地区は、特に散策をしたり小旅行をしたりするのにぴったりの場所です。歩道や自転車道(赤と白の標識で示してあります)が広がっており、考古学遺跡や古い森など緑に囲まれた丘陵地帯の様々な場所に行くことができます。
ヴィンチ市とその周辺は、とても興味深い建築物や歴史ある芸術的遺産がたくさんあります。特に挙げておきたいのが、サンタンサーノ・イン・グレーティSant'Ansano in Gretiのサン・ジョヴァンニ・バッティスタ教会と美しいパノラミックな場所にあるサンタマートSant'Amatoのサン・ピエトロ教会です。いずれもロマネスク様式の教会です。また、ファルトニャーノFaltognanoのサンタ・マリア教会前には草深いテラスが広がり、堂々たる古い樫の木が木陰をつくっています。
JITRA:ヴィンチ市で見逃してはならない場所、主なイベントを教えてください。
市長:見逃してはならないのは、コンティ・グイディ城 Castello di Conti Guidiです。中央に高い塔のある城壁にオリジナルの姿が残っています。その後、塔の東と北側に他の2つの建物が作られました。城の後ろにある眺めのよい広場にはマリオ・チェローリの手による大きな木製彫刻(ヴィンチの人体像、1987年)が置かれています。これはレオナルド・ダ・ヴィンチが描いたヴィトルヴィウスの人体像をイメージしたものです。
そこから数メートルのところ、ミンモ・パラディーノのプロジェクトで再形成されたグイディ広場Piazza Guidiに面して一連のヴィンチの博物館施設の入口があります。ウジエッリ館Palazzina Uzielliは、レオナルド・ダ・ヴィンチ博物館の切符売り場と、織物機械など2種類の機械展示室からなっています。展示コースは、コンティ・グイディ城内を進むようになっており、レオナルド・ダ・ヴィンチの設計に基づいた機械模型60点以上を見ることができます。各模型にはデザインやレオナルドの自筆メモの説明が付けられています。例えば、ポデスタの間には軍事機械や科学器具、回転台クレーンの巨大な木製模型、また空中・水中・地上で移動するための実物大機械などが置かれています。
続いて、古い城壁の周辺にはサンタ・クローチェ教会Chiesa Santa Croceがあります。ここにはレオナルドが洗礼を受けたとされる古い洗礼盤があります。また、レオナルド・ダ・ヴィンチ図書館Biblioteca Leonardianaもあります。レオナルドの作品に関する資料を集めており、彼の全出版物の他に、すべての自筆書やデザインの複製を所蔵しています。
下にあるモンタルバーノ通りVia Montalbanoに沿って城の古い地下室があり、今はレオナルド・ダ・ヴィンチ理想博物館Museo Ideale Leonardo Da Vinciになっています。レオナルドに関する資料や作品の再現などのプライベートコレクションがあります。
リベルタ広場Piazza della Liberta'の中央には、彫刻家ニーナ・アカム作の青銅の騎馬像(1997年)があります。レオナルド・ダ・ヴィンチが描いた数多くの馬のデザインにヒントを得たものです。
エンポリ方面とチェッレート・グイディ方面の道が交差するところにあるサンティッシマ・アンヌンツィアータ至聖所 Santuario della Santissima Annunziata には、1525年頃にピストイアのフラ・パオリーノが描いた受胎告知の絵が残っています。
オリーブの木々に囲まれた"緑の道strada verde"あるいは"眺めの良い道strada panoramica"と呼ばれる古い小道を進むと、アンキアーノにあるレオナルドの生家 Casa natale di Leonardoに到着します。トスカーナの農村地域にある典型的な1400年代の田舎家で、1452年4月15日にレオナルドが生まれたと伝えられています。1500年代初頭、彼がヴィンチ市近くで研究に専念していた頃、兄弟たちに会うために戻ってきただろうと考えられます。
主なイベントとしては、"ヴィンチ講義 Lettura Vinciana"があります。ここから毎年レオナルド・ダ・ヴィンチ生誕にあやかって企画される一連のイベント"レオナルド記念Celebrazioni Leonardiane"が幕を開きます。
それから、中世のヴィンチの兵隊チェッコ・サンティCecco Santiにちなんだ7月の見本市 Fiera di Luglioもあります。中世時代を再現し、テーマを設けた夕食会や演劇が開かれます。
JITRA:市長さんおすすめの特産品などはありますか?
市長:フィレンツェの伝統に基づいて調理されたステーキやその他のトスカーナ料理です。この地域のオリーブオイルやキャンティワインが料理をより一層引き立ててくれます。オリーブオイルやワインは地元の農家やワイナリーで直接買うことができます。それから、フィレンツェ県のこのあたりは古くからの伝統ある陶器製造でも有名です。
JITRA:最後に日本人旅行者へメッセージをお願いします。
市長:ヴィンチ市はトスカーナの中心にあり、イタリアの文化や伝統の最も優れた部分を代表する場所です。
これから日本から訪れる人たちが増えるのを楽しみにしています。お互いの文化機関との交流の可能性も増えるといいですね。
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