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ヌーオロ市長 マリオ・デヌール・ジッダ氏
JITRA: 市長さん、ヌーオロを簡単に紹介してください。
ヌーオロ県は、ちょうどサルデーニャ州の中央あたりに位置しています。島の東海岸から西海岸まで広がっていて、大きさは約7千平方キロメートル、人口は28万人です。丘や山が多いのが特徴で、地中海性潅木地帯、森林などの自然がそのまま保たれています。野生の荒々しさが残るこの辺りは、バルバージャ(野蛮人の土地)と呼ばれ、ヌーオロ市はその中心地としてみなされています。
ヌーオロの町は、東にオルトベーネ山がそびえる花崗岩でできた台地の上にあり、谷や山々に囲まれています。気候は温暖で、年間の平均気温は13〜14度です。冬はほどほどに寒く、真夏は暑くなります。町の半分以上は牧草地が占めていて、4分の1は森林、残りは種まきや木の栽培に適した土地です。サ・セッラの牧草地は近年の山火事の被害からまぬがれた地域で、コルク樫の木やトキワガシが多く見られます。そこからヤック・ピュやヴァルヴェルデ、オルトベーネ、そしてマッレーリやバッデ・マンナ、ス・グルメーネにあるオリーブやアーモンドやぶどうの畑、コルテの牧草地に行くことができます。
JITRA: ヌーオロの観光面、文化面での見所は何ですか
ヌーオロ地方一帯に数多くあるヌラーゲNuragheはサルデーニャの先史時代の石造建築物として世界中に知られています。シンボル的モニュメントです。社会的・経済的な繁栄ぶりを示すかのように、巨石で造られた堂々とした巨大な稜保と高い塔がサルデーニャ島など地中海地域に建設され、鉄器時代前までの長い間、ミノス王の時代、ミケーネ文明の時代などを見てきたわけです。
他のヨーロッパやイタリアの州と比べると、サルデーニャにはヌラーゲの数が圧倒的に多く、考古学的に重要な場所も集中しています。まるで屋外にある博物館です。そして、ヌーオロ県には、最も多くのヌラーゲがあります。サルデーニャの先史時代については長い調査が繰り広げられましたが、依然多くの謎に包まれていて、時を経るにつれてその謎は深まるばかりのようです。しかし、いずれにせよ偉大な古代文明が発するその美しさは他にたとえようがなく、忘れることのできない不思議な魅力があります。いくつかのヌラーゲは保存状態もよく、またさまざまなタイプのヌラーゲを見ることができます。風景の中に、そして住人の心の中に根付いているヌラーゲは、遠い昔から現在に至るまでの文化・民俗を伝える比類ないモミュメントです。
JITRA: 町の見所、イヴェントを教えてください。
洞穴学・考古学博物館Museo Speleo Archeologicoでは、先史時代からの豊かな歴史の変遷がよくわかります。それから民族誌博物館MuseoEtnograficoでは、この地域の伝統的な民族衣装などを見ることができます。建築的そして芸術的に大変興味深いのがグラッツィエ教会Chiesa
delle Grazie、ドゥオーモDuomo、それからグラッツィア・デレッダの遺体が納められているソリトゥーディネ教会Chiesa della
solitudineです。
昔からヌーオロは著名な文学者や芸術家を輩出してきました。大変有名なのが今名前を挙げたグラッツィア・デレッダでしょう。彼女は1926年にノーベル文学賞を受賞しました。力強い詩で有名なセバスティアーノ・サッタもいます。それから彫刻家フランチェスコ・チューサの作品は知性にあふれ、特に「犠牲者の聖母」は有名です。石や青銅をあやつるコスタンティーノ・ニヴォーラの彫刻はセバスティアーノ・サッタ広場Piazza Sebastiano
Sattaに飾られています。
次に主なイヴェントをご紹介しましょう。
ヌーオロで最大のイヴェントが救世主の祭りSagra del Redentoreです。オルトベーネ山の頂上に救世主イエスの大きなブロンズ像が建てられた1901年にこのお祭りは始まりました。法皇レオーネ13世が1900年の聖年を記念し、イタリアの20の山の上にイエス像を献納するよう命じました。サルデーニャではヌーオロの町を見下ろすオルトベーネ山の頂上が選ばれたわけです。
このお祭りは毎年8月29日に開かれます。29日の早朝に大聖堂から山の頂上にあるイエス像の足元まで巡礼の人達が向かいます。そこで宗教儀式がとり行われます。一方、町では、お祭りの直前の日曜日かそのすぐ後の日曜日に民族フェスティバルがあり、サルデーニャ島各地の衣装を身につけた人達のパレードがあります。
それから、グラッツィエの祭りFesta delle Grazieがあります。これも宗教的なお祭りで、ヌーオロの人や近くの町からやってくる信仰者たちが参加する9日間の祈りの儀式です。毎年11月21日に開かれます。荘厳なミサが始まる前に、町の代表者が伝統衣装を身にまとった人達の行列に従って至聖所へと向かい、そこで11本のろうそくを献じます。11というのは町の伝統的な地区の数で、ろうそくを立てることによって、町をペストの被害から守ってくれた聖母マドンナに対して感謝するのです。
JITRA: お勧めの伝統料理はありますか。
ワインや料理はヌーオロの伝統・文化を語る上で欠かすことができないものです。町の中心地やガリバルディ通りCorso
Garibaldi近辺に伝統料理を出しているレストランが数多くありますので、是非足を運んで見てください。ヌーオロで是非味わっていただきたいのは、子豚のローストmaialetto
arrosto、肉ソースあえ子羊とニョッキ l’agnello e gli gnocchi con il sugo di carneです。
JITRA: 最後に日本の旅行者に向けてメッセージをお願いします。
どの観光ガイドにも十分には記されていない、そして私の今までの談話の中でも触れていない、ヌーオロの町を特徴づけていることがあります。それは、ここの住民達のホスピタリティです。色々な国からこの町にやって来るすべての旅行客の皆さんを、温かくて思いやりのある心遣いでお迎えします。外国のお客様とテーブルを共にすることは、ヌーオロの人達にとっては大変誇り高いことなのです。
たとえ短期間であってもヌーオロにいらっしゃる方は、今なお豊かな自然の残るその素晴らしい風土、サルデーニャの歴史や文化の奥深さ、そして土地の人たちの温かいもてなしを忘れることができなくなるでしょう。
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