JITRA: 市長さん、インペリアを簡単に紹介してください。
インペリアは、1923年にオネッリアOnegliaとポルト・マウリツィオPotro Maurizio、そして近接する九つの町が合併してできました。人口は4万人です。オネッリアとポルト・マウリツィオの中心地はそれぞれ異なった様相を呈しています。ポルト・マウリツィオの中心地はパラシオParasio岬にあり、今でも中世の町の特徴を残しています。オネッリアは逆に産業ゾーンです。インペーロImpero川の河口に位置し、インペリアという町の名前はこの川に由来しています。
インペリア地域一帯は、すりばちの側面のような形をしていて、背後にある山が冷たい北風から海岸地帯を守っています。おかげで非常に温暖な気候を保っていて、冬に雪が降ることはなく、気温が零度以下に下がることもめったにありません。常に太陽に恵まれ、緑の広がる地中海潅木地帯でもあります。
穏やかなこのあたりの風景の特徴を言えば、海岸線に向かって傾斜した起伏のある土地、石壁の曲がりくねったラインでしょう。この石を積み重ねてできた壁は、崖の切り立った険しい土地を平らな細長い帯状の土地にならすために作られました。特にオリーブの栽培に適するようになっています。我が郷土の人たちの粘り強い精神のしるしとも言えます。
海岸線のすぐ後ろにある多くの集落−ボルゴBorgo−は、オリーブ栽培のために耕された高台に位置し、昔のままの外観を保っています。その多くが石でつくられたシンプルな構造です。細くて坂のきつい道に沿って建物が並び、それらの道が時に交差し、それがまた魅力的な風景を作り出しています。石造りの町並みが中世の面影を残す中、バロック様式の教会が壮大な雰囲気を醸し出したりもしています。
JITRA: インペリアの文化面、観光面での最大の特色は何でしょうか。
インペリアにはたくさんの魅力があります。自然環境の美しさには触れましたが、地理的な特徴で付け加えておきたいのが、海と山に挟まれた細長い土地が、訪れる人たちにさまざまな風景を見せてくれるということです。海岸線からわずか数キロのところに起伏に富んだ後背地があり、そこにあるボルゴはほぼ完全な状態で昔の姿を保っているのです。
インペリアといえば、海、そしてオリーブ栽培です。サービス業もこれらと結びついています。観光業について言えば、特に伝統的につながりの深い“海”を中心に発展させたいと思っています。
オネッリアとポルト・マウリツィオ、それぞれの中心地の観光はとても面白いでしょう。芸術的、文化的な遺産を見つけ出す楽しみがあります。2つの港湾、防波堤を結ぶ海沿いの散策もお勧めです。海岸線のすぐ背後にある特徴的なボルゴの家々も見られます。
それから、インペリア出身の著名人の名前も挙げておかねばなりません。作家のエドモンド・デ・アミーチス。世界中で翻訳された「クオーレ」の著者です。また、化学分野で大変重要な発見をし、1963年にノーベル賞を受賞したジュリオ・ナッタ、人間の遺伝子の研究で1975年に同じくノーベル賞を受賞したレナート・ドゥルベッコ氏もここの出身です。インペリアには国立大学もあります。
JITRA: インペリアを訪れる際、見逃せない場所、イベント、物産品などは何でしょうか。
見逃してならないのが、オネッリアの中心地です。港に面したG.B.クーネオ波止場calata G.B. Cuneoのアーケードは、海岸線にあった古い壁に沿って1885年に作られました。海浜用具店、郷土料理レストラン、魚市場などが並んでいます。市場では毎日、漁船が帰ってくるとせりが開かれます。インペリア地域の特産品に触れるなら、オリーブオイル会社フラテッリ・カルリFratelli Carliにあるオリーブ博物館Museo dell’Olivoに是非立ち寄ってください。オリーブ栽培の歴史、その方法や生産技術、そして商品ができあがるまでの過程について一連の資料を見ることができます。オネッリア湾のすぐ近くにはドーリア宮殿palazzo dei Doriaがあります。ここはジェノヴァ提督アンドレア・ドーリア(1466-1560)が生まれたところで、前述のエドモンド・デ・アミーチス(1846-1908)の生まれた家でもあります。オネッリアで紹介したいのは他に、ボンファンテBonfante通りのアーケードです。趣味のよい上品な店が並び、特に冬の時期にはインペリアの人たちの散策場所でもあります。
ポルト・マウリツィオの歴史的中心地区パラシオparasioは、海に向かってなだらかに土地が傾斜する岬にあり、細い道が曲がりくねる古い町並みが特徴です。多くの歴史的モニュメントがあります。17〜18世紀の貴族の館、中世の古い工房の跡、サンタ・キァラ修道院Monastero di Santa Chiaraの海に向かって開かれた回廊−これは古代要塞の壁を利用して1700年に作られました−、バロック時代のフレスコ画で飾られたサン・ピエトロ礼拝堂Oratorio di San Pietro、町の聖人サン・レオナルドの生家が横にあるサン・レオナルド教会Chiesa di San Leonardo、そして、ポルト・マウリツィオで最も素晴らしいモニュメントのひとつ、リグーリア風ネオクラシック様式で作られたドゥオーモDuomo、などです。
次にインペリアのイヴェントについてご紹介しましょう。
世界的にも有名なのが、年代物ヨット大会Raduno degli yacht d’epocaです。1年おき9月にポルト・マウリツィオの港で開かれます。世界中から100艘以上の大変美しいヨットが集まり、レース中にはその堂々たる帆を風に広げます。まるで、海に浮かぶ博物館のようでもあり、かつて帆船航海の時代に活躍した我が郷土の船員たちへのオマージュのようでもあります。最もインペリアらしい姿を見ることができる時期といえるかもしれません。ちなみにインペリアは、有名なヨットレース、アメリカンズ・カップで名高いニューポートと姉妹都市でもあります。年代物ヨット大会のない年には、オネッリアの港で年代物モーターボートの大会が催されます。
4月の第一週目には、太陽と風の祭りFesta del Sole e del Ventoがあります。空を飛ぶいろいろなもの−凧、熱気球、ハンググライダ−、エアクラフト等々−を集めてのイヴェントです。夏には、野外で軽音楽やクラッシック、レストラン、映画、演劇などの催し物を開きますので、観光客の方々にも楽しんでいただけると思います。6月の終わりには宗教音楽祭“Dalle piazze alle Cattedrali”、7月と8月には“Imperia. Un’estate al mare”、9月には海に関するドキュメンタリー映画を集めたイヴェント”フィルマーレFilmare“があります。11月には収穫されたばかりのオリーブからできたオリーブオイル等を試食できる展示会”オリオリ−ヴァOlioliva“があります。冬にはカヴ−ル劇場Teatro Cavourでオペラなども開かれます。
インペリアでおすすめの食べ物やショッピングなどはありますか。
インペリアの料理はシンプルでとても美味しいです。何よりもまず魚、そして野菜など新鮮な素材を使うのが特徴です。健康によくて美味しい料理として世界中に広まっている“地中海式食生活”は、20年前まさにここインペリアで生まれました。できるだけ新鮮なものを私たちのオリーブオイルで味付けし、この土地で取れる香草を使って香りつけされます。
オリーブオイルは、いくつかの料理に欠かせません。例えば、フォカッチャfocaccia。発酵させたパン生地にふんだんにオリーブオイルを混ぜ合わせます。それから、この地域で食べられるファリナータfarinataと呼ばれるチェーチ豆を使ったタルト。オネッリアのピッツァ、ピシャランドレアpiscialandreaもそうです。これは、トマトとたまねぎ、オリーブ、にんにく、アンチョビのピッツァで、かつて提督アンドレア・ドーリアにふるまわれたのでこう呼ばれています。また、世界中で知られるリグーリア特産のペーストにもオリーブオイルは使われています。
レストランは、クーネオ波止場のアーケード沿い、ポルト・マウリツィオのボルゴ・マリーナBorgo Marina、ボルゴ・プリーノBorgo Prino、ボルゴ・フォーチェBorgo Foceにたくさんあります。ショッピングなら、オネッリアのボンファンテ通りとその近辺、それからポルト・マウリツィオのカショーネ通りVia Cascioneがおすすめです。
JITRA: 日本の旅行者に対して、市長からのメッセージをお願いします。
何よりもまずイタリア旅行のルートにインペリアの町を選ぼうとお考えの日本の皆様に心から歓迎の意を表すとともに、心地よい滞在ができることを望みます。私たちインペリアの町は、皆様の町がそうであるのと同様、旅行客に対して思いやりをもって接することができると信じております。
インペリアの文化的なモニュメント、1年中温暖な気候と自然の美しさ、天然の新鮮な食材、設備の整った海岸と春から秋まで海水浴のできるイタリアでも特にきれいな海を、是非とも皆様に楽しんでいただきたいと思います。
