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サルデーニャ<見所>案内
15 Settembre 2019

第5回

サルデーニャの工芸品 前編

  
TOMOKO Fujita 

毎年7月末から9月初めにかけてオリスターノ県モーゴロMogoroでサルデーニャの芸術的な工芸品フェアが開催されます。織物、陶磁器、貴金属、木工、銅細工、刺繍、籠、etc、、、。それぞれ伝統的なものからデザイン性の高いモダンなデザインのものまで、見事な職人芸、作品が見られます。

料理の世界でもそうですが、サルデーニャ人の手先の器用さはハンパない! 日本人も器用だと言われますが(中には私のように不器用な人間もいます 笑)、彼らの器用さ、センスの良さには敵わない、、、と常々思っています。(厳密さにかけては日本人の方が上ですが)

今回はそんな職人技、作品から、陶磁器、織物、木工・コルク細工をご紹介します。

トップ@サルデーニャの陶磁器の代表的な「タゲリという鳥」の絵柄

1.陶磁器 Ceramica
陶磁器の伝統文化は遥か昔からあり、考古学博物館には5000年前のものが保存されている。今日でも地元の職人によりその伝統は引き継がれており、様々な伝統料理に用いるいろんなサイズのお皿(動植物、田園風景、伝統パンなどの装飾が施されている)、水差し、パスタやパン生地を練るたらい、食べ物を保存する瓶、ランプ、など様々なものが作られている。

写真下左A陶磁器の絵付け中      写真下右B工芸品見本市にて

島には粘土が多く存在するため、使用される材料は基本的にテラコッタ。粘土の種類の選択により、製造される製品の特性と品質が決定される。  
写真下CD工芸品見本市にて  各地の陶磁器   

陶磁器の町としてはオリスターノOstarino、ヌオーロ県のドルガリDorgaliやシニスコラSiniscola、 サッサリ Sassari、カリアリCagliari、そして国内外でも有名なカリアリのアッセミーニAssemini。 その町々により釉薬や色合いなどが異なる。
写真下E工芸品見本市にて  各地の陶磁器

2.織物 Tessuto 
工芸品の中でも織物はバラティーに富み、芸術的とも言える質の良さによって数ある手工芸の中でもより重要な位置となり、普及してきた。
写真下Fサッサリ県ヌッレの織物

まず、カーペット、ベッドカバー、壁掛け、カーテン、クッション、ショール、etc・・・。素材もウール、コットン、シルクと使い分け、木で出来た織り機を使って織られる。モチーフとなっているのは古くから受け継がれてきたものが多いが、色使いといい、伝統的なデザインといい、地域によってかなり異なる。例えば、渋く強い染めを使うのは内陸部、鮮やかなパステルカラーを使うのは南が多い。また、その染色は草木などの自然染めを使っているところもある。

写真下GHIオリスターノ県モーゴロの織物 制作中

デザイン的なところでは緯糸に色糸を使い、縦糸に白糸を使ったサテンステッチで図案化した花や木、動物(クジャクや鹿)、月や太陽、また伝統衣装を着けて踊っている姿など様々。その他、テーブルクロスやカーテンなどに使われる図柄として小麦の粒またはブドウの実などもあり、それらは糸がポコポコと丸く浮き上がってレリーフのように立体的に織られる地域もある。

写真下J工芸品見本市にて 各地の織物

織物の町としてはヌオーロ県のドルガリやサルレ、サッサリ県のヌッレNule、オリスターノ県のサントゥルッスルジュSantu Lussurgiu。 特に有名なのはオリスターノ県のサムゲーオSamugheoとモーゴロで技術的にも色合い、デザイン的にも抜きん出ている。

写真下K工芸品見本市にて  各地の織物

3.木工、コルク細工 Legno, Sughero
昔から木工、コルク細工というのはサルデーニャでは重要な伝統的職人仕事で、主に調度品や必需品として作品が作られてきた。  

写真下左L伝統的な木彫りの布入れ    写真下右Mコルク細工

木工細工の材料としては元々、島の中央地帯の森にある堅くタンニンの多い栗の木が主に使われていた(そのため虫に食われやすかったそうだ)。木は冬の終わりに伐採し、斧で四角の大きな板状に切断、寝かせ。その後、春に工房の近くの他の材料も保管してある場所に運んでから使われていた。代表的な木工細工としてはぜいたくに彫り細工を入れた収納庫を兼ねた長椅子。昔からサルデーニャの家には伝統的な家具として置かれていた。

写真下NO木彫りの仮面制作中    

また、花嫁道具のひとつとしてその家の豊かさを表すものでもあった。栗の他にはクルミ、オーク材も使われていた。長椅子に加え、椅子、デコラティブな装飾わく、小さなものではスプーン、ナイフ、パイプなど多くの日常品が作られ、今尚、伝統的な技術は引き継がれている。

一方、コルクは古代ローマの頃からサンダルやアンフォラ壷の覆いを作るのに主に島の北、ガッルーラ Gallura地方で使われていた。それにより経済が潤い、コルク樫は非常に重要な特産物となった。木工と違い、コルクは柔らかく、非常に軽くて防水性もあり、代表的な製品はワインボトルの栓だが、他にも多種多様なものに加工されている。

写真下Pカーニバルに使われる仮面たち  

カーニバルで使われる木彫りのお面はサルデーニャの工芸品の中でも代表的なもので主に内陸部のバルバッジャBarbagia地方の町が有名。

写真下Qコルクの仮面細工   

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いかがでしたでしょうか?まだまだご紹介したい芸術的な職人芸、手工芸品はたくさんあります、 次回、後編では、刺繍、ナイフ、金属加工、かご作りなどをご紹介します。、、、

機会があればこれらの職人芸に会いにサルデーニャへお越し下さい、Delizieがお手伝いします!



著者紹介
TOMOKO Fujita
Delizie d'Italia主宰。大阪でイタリア家庭料理店を経営後、2000年にイタリアに渡りピエモンテを拠点に各地のアグリツーリズモで料理修業。2003年よりサルデーニャに移住し、家庭料理や食材の探求を続ける傍ら「食」をテーマに現地の旅行、視察、料理教室などをコーディネート。日本とサルデーニャの食文化交流に活躍中。著書に「家庭で作れるサルデーニャ料理」(河出書房新社)。 
http://www.delizie-italia.com
https://www.facebook.com/sardegnasick
delizie.tomoko@delizie-italia.com





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