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『ローマのスケッチ散歩』 - 鈴木奈月の絵画紀行
 

 15 Marzo  2016

 第11回 
エトルリア遺跡 チェルヴェテリ
絵と文  鈴木奈月



小学生の息子が、歴史の授業でエトルリアを習い始めたというので、それではもう少し暖かくなってから、エトルリア遺跡見学に繰り出しましょう!ということで、今回はローマ市内からちょこっと郊外に出て、エトルリア墳墓遺跡群『チェルヴェテリ』のご紹介。

イタリアの歴史に興味のある方ならもちろん知っていると思うが、ちょっとおさらいしてみると、エトルリアとは、紀元前8世紀頃から前1世紀頃まで、現在のトスカーナ、ラッツィオを中心に、古代ローマ人がイタリア半島を支配するようになる以前から、そしてやがて徐々にローマに同化されるまで栄えていた文明。
独自の高い文化を持っていて、さらに海洋交易民族だったことから各地の異文化と接触し、特にギリシャ文化に影響され、それは後のローマ文化にも多いに受け継がれた。

パリのルーブル博物館で始めてエトルリア文化と接したときは、感激したものだった。それは夫婦が寝そべって微笑んでいる、なんともいえず微笑ましい像がのっている陶棺で(ローマ市内のヴィラ・ジュリア国立博物館にも同じようなのがあります)、いつしか結婚したらこんな夫婦になりたいなんて夢見たものだ。(現実は月とスッポン!)

さて、やはり上の娘が小学生のときに行ったことがあるチェルヴェテリ。ここは都市遺跡ではなく、ネクロポリ(死者の街といわれる墳墓遺跡群) だと知ってはいたものの、実際に行ってみると、本当にその通りなのでびっくりした。
これはもうハイキングがてらのお墓参り、という感じでひたすら広い!死者の住む街そのもので、あるわ、あるわ、大きいのや小さいの、丸くてかわいい円形墳墓が、広い敷地内にポコポコと無数にある!でも暗いイメージは全くなくて、こうなると、なんだかプーリア州にあるアルベロベッロに近い雰囲気。 いくつかの墳墓は中を見学することができて、そのひとつ、ここのメインスポットといわれているのが、なにやらおもしろい浮き彫り装飾がしっかり残っているお墓で、その名も『浮き彫りの墓』。階段を降りて、ガラス越しに見ることができる。


今回は、午前中にここを見学して、午後は是非お隣のタルクィーニアのエトルリア遺跡にまで足を伸ばしてみたい。こちらの地下墳墓には、けっこうな壁画が残っているらしいので。とはいっても食いしん坊な夫のこと、ここぞとばかり、チェルヴェテリ近くにある私たちお気に入りのアグリトゥリズモに行ってランチをしよう、ということになり、そうするとおなかいっぱい、ワインも1本開けていい気分……きっと午後は遺跡見物どころじゃなくなるだろうなあ。

交通アクセス
ローマ市内からは、テルミニ駅からピサ方面行きの電車に乗って、ラディスポリLADISPOLI駅下車。そこからバス、あるいはタクシーで10分くらい。 ちなみに一般的にはチェルヴェテリCERVETERIといわれているが、正式名称は『バンディタッチャのネクロポリ NECROPOLI DI BANDITACCIA』。 現在の市街のチェルヴェテリもなかなか風情のある街です。

著者プロフィール
鈴木奈月 (Suzuki Natsuki) イラストレーター、エッセイスト
89年渡伊。フィレンツェ、ミラノ、カタンザーロに暮らし、現在はローマ郊外オスティア在住。イラスト&暮らしのエッセーを、本やウエブサイトに掲載する。昨年からは、ナイーヴ系イラストレーションをローマ市内のギャラリーなどで発表し、活動の場を広げている。
Natsuki Suzuki web site: www.natsuki.deseptis.com
blog: http://peperoni.exblog.jp

主な書籍
「南イタリアお料理歳時記 マンマの味12か月」(NHK出版)
「イタリア・小さな街物語」(JTB出版)
「イタリア・パスタおいしい物語」(東京書籍)他多数

近年の主な活動
2011年4月 日本橋三越イタリアフェアー 出展
2011年4月 日伊文化交流サロン「アッティコ」パスクワのお料理教室
2011年8月 『PREMIO MASSIMO DI SOMMA』マッシモ ディ ソンマ賞 入選
2011年9月 GALLERIA DEGAS mostra collettiva
2011年10月 GALLERIA SAMAN mostra collettiva 『 IL COLORE DELL’ACQUA』


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