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『ローマのスケッチ散歩』 - 鈴木奈月の絵画紀行
 

  15 Gennaio 2015

第5回 コルソ通り周辺
絵と文  鈴木奈月



暮れに、夫の生まれ故郷のカラブリアから、友人親子がローマまでやってきたので、ひさしぶりに再会、ローマ市内でランチを一緒にしようということになった。場所は、彼らの希望でコルソ通り(Via del Corso)周辺。ということで、今回はこのあたりのご案内。

コルソ通りはローマッ子なら誰でも知ってるショッピング大通りで、ポポロ広場からヴェネツィア広場までまっすぐに伸びている。途中、ちょっと曲がって有名ブランド店が並ぶコンドッティ通りを行けば、スペイン広場に行き着き、辺りは大勢の観光客で賑わう。

私的には、さほど興味があるわけでもないが、ブランド店の趣向をこらしたウインドーや、毎年変わるクリスマス時期のイルミネーションを見るのは楽しい。今年は、国旗がテーマらしく、なんだか万国博覧会?って感じで、各国の国旗のイルミネーションがずらーっと垂れ下がっていた。

ブランド品に興味はなくとも、そこから横道にそれると、それなりに楽しい発見はあって、例えばリペッタ通り。この通りは、ポポロ広場から3本の指のように放射状に伸びている道のひとつで、お気に入りのレストランがある。そこはCASA(家)という名のとおり、こじんまりとした気取らない小さなレストランで、基本的にはローマの郷土料理。だが、それとは全然関係のないチーズケーキがものすごく美味しいのだ。


今回の友人親子との再開も、もちろんここでランチをすませた。このレストランのすぐ近くあるGUSTOというレストランもなかなかいい。ここにはキッチン雑貨を扱うショップもあって、ここを覗くのが楽しみ。

さて、GUSTOの目の前にあるのが、ユネスコ文化遺産にも指定されているアウグストゥス帝廊。周りを広い敷地で覆われて、それなりに敬意は払われている気はするが、なんともパッとしない保存状態で、誰も見向きもしない、という感じ。


かの有名なアクティウムの海戦でアントニウスとクレオパトラに勝利し、ローマ帝国を作り上げ、『パクス・ロマーナ』(ローマの平和)を実現した初代皇帝のお墓ですよ。もう少し何とかならないものでしょうかねえ。 もっともへんに修復されて、かえってウソっぽくなってしまう遺跡よりも、そのままの姿で残っている方が、情緒があっていいという場合もある。

比べて、ちょっと先にあるもうひとつのアウグストゥス関連の遺跡『アラ・パキス』(アウグストゥスの平和の祭壇)は、いきなり超近代的なガラス張りの建物の中に、それはそれは大事に納められている。建設当時は、周りの雰囲気にそぐわないとして、かなり批判をあびた建物らしいが、私は、意表をついててなかなかおもしろいと思う。
ショッピングが主流なコルソ界隈でも、その合間に、ぜひこんな遺跡も見ていただきたいと思います。


著者プロフィール
鈴木奈月 (Suzuki Natsuki) イラストレーター、エッセイスト
89年渡伊。フィレンツェ、ミラノ、カタンザーロに暮らし、現在はローマ郊外オスティア在住。イラスト&暮らしのエッセーを、本やウエブサイトに掲載する。昨年からは、ナイーヴ系イラストレーションをローマ市内のギャラリーなどで発表し、活動の場を広げている。
Natsuki Suzuki web site: www.natsuki.deseptis.com
blog: http://peperoni.exblog.jp

主な書籍
「南イタリアお料理歳時記 マンマの味12か月」(NHK出版)
「イタリア・小さな街物語」(JTB出版)
「イタリア・パスタおいしい物語」(東京書籍)他多数

近年の主な活動
2011年4月 日本橋三越イタリアフェアー 出展
2011年4月 日伊文化交流サロン「アッティコ」パスクワのお料理教室
2011年8月 『PREMIO MASSIMO DI SOMMA』マッシモ ディ ソンマ賞 入選
2011年9月 GALLERIA DEGAS mostra collettiva
2011年10月 GALLERIA SAMAN mostra collettiva 『 IL COLORE DELL’ACQUA』


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