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美味しい街「パルマ」だより
15 Settembre 2017

第13回 ランブルスコのソムリエ・コンクールに潜入     

西村明美 
●発泡性の赤ワイン、ランブルスコ
エミーリア・ロマーニャ州の中でもエミーリアと呼ばれる、パルマ、レッジョ・エミーリア、モデナ、そしてロンバルディア州のマントバの一部で生産されているランブルスコ。 「第6回  ワインは平野のランブルスコと丘のマルバシア」 でも触れていますが、珍しい発泡性の赤ワインです。


トップ写真@ランブルスコのソムリエ・コンクール優勝者シモーネ・ラグエルチョさん  写真下A発泡性の赤ワイン、ランブルスコ        

●第3回ランブルスコ・ソムリエコンクール
近年、重要視され始めたこのランブルスコ。AISイタリアソムリエ協会が主催して、今年で3回目のランブルスコ種ぶどうで作ったワインのソムリエ・コンクールが行われました。ランブルスコといえども、グラスパロッサ、サラミーノ、ソルバーラ、マエストリ、バルギ、グラッポロ・ルベルティ、、と様々な種類があり、特徴もそれぞれに違いがあります。                      

写真下BCランブルスコといっても様々な種類があり、「色」も様々 

私自身、ソムリエ・コンクールというのは、話に聞き、写真で様子を見たことはありますが、実際に潜入するのは初めてで、参加した訳でもないのに、ドキドキしました。

●参加資格
ところで、参加資格は、イタリアソムリエ協会の会員であること。 試験は、
1、 ぶどうの歴史、文化、そして製造法、そしてテイスティング。
2、 ワインリストの中でのランブルスコの位置。
3、 ランブルスコの地域などの規制。
4、 地域のDOP(原産地保護保証)、IGP(地理的保護表示)商品についての知識。
5、 お料理とワインとのマリアージュ
6、 ワインリストの添削
7、 ランブルスコのマーケティング、コミニュケーション  等を理解していなければならないとされています。

今年の参加者は7名、内、女性は1名。なんと看護師さんだそうです。

写真下左D筆記試験の様子     写真下右E当然ですが、試験官もテイスティングして採点します。

●試験内容
審査員は3名。イタリアソムリエ協会の審査員の方々でした。45分間の筆記試験。その後15分のテイスティング試験です。

特にテイスティングの試験は、個人的な嗜好で偏っていてはいけないので、採点時、試験官も試飲して、全員で合わせて、スタンダードを作ります。そして参加者のテイスティングシートを読み上げ、試験官がコメントを出しながら、採点していました。

筆記試験とテイスティング試験の合計で、最終審査に参加できる3名が決定します。トスカーナの人、リグーリアの人、そして地元レッジョ・エミーリアの看護師の女性、三人が選ばれました。

写真下F最終審査に残った3名

●最終審査
最終審査は、一人25分。
1、 3種類のワインのテイスティング
2、 サービス
3、 メニューとのマリアージュ
4、 ワインリストの間違い探し 現場にいると、この25分がとても長く感じられました。

ぶどうの収穫の時期から、生産方法(昔ながらの瓶内発酵か、圧力をかけたシャルマン方式か、メトド・クラッシコのシャンパンを作る方法か)、そして市販されている金額など、ワインを知らなければ難度はかなり高いです。

テーブルに審査員が座り、レストランでのシュミレーション。お客様への対応も見ます。

写真下左Gレストランでのシュミレーションでテスト    写真下右Hスライドで出てくるメニュー       

お客様の前でサービスする時に、ワインの地域から生産者まで興味を引いてもらうような話術も必要です。スライドで出てくるメニューに対して、どういうワインを合わせるかという問いもありました。なぜ合うのかという分析もしなければなりません。

●審査結果
厳しい審査の結果、トスカーナ出身の青年が優勝しました。トスカーナのソムリエ・コンクールでも2位に入り、次のコンクールの準備もしているという「コンクール荒らし」です。他の2名も優劣付けられない奮闘ぶりで、3位なし。2名とも2位の座に着きました。

  写真下左I賞の授与式会場のレッジョ・エミーリアのヴァッリ劇場     写真下右J授与式

●賞の授与式
1日がかりの試験の後は、会場を変えて、賞の授与式。レッジョ・エミーリアのヴァッリ劇場で行われました。パバロッティが1961年にラ・ボエームのロドルフォ役でデビューしたことでも有名な劇場です。

写真下K授与式後のテイスティング会場     

最後は85種類のランブルスコのテイスティングし放題です。これだけ多くの種類のランブルスコを知るのは並大抵のことではありません。受賞者3名とも、丁寧に発泡のワインをそつなく注ぎ、説明、分析する姿は、とてもスマートでした。



西村明美(Nishimura Akemi) 
1996年よりパルマ在住。パルマという土地柄、食に関わる通訳の仕事が多く、ワイン好きが嵩じて、2003年イタリアソムリエ協会AISの資格を取得。2007年にパルマ人と結婚し、ますますパルマの伝統食品への興味が深くなり、パルマ伝統食品アドバイザーコース終了。2013年にパルミジャーノ・レッジャーノ協会のテイスターコース、パルミジャーノ・レッジャーノ紹介者養成コースを終了。
現在、パルミジャーノ・レッジャーノやプロシュット・ディ・パルマ、クラテッロなどの工場見学、研修や、アルマインターナショナルでソムリエコースを教えるペッシーナ先生のワイン講座、お料理教室をオーガナイズするかたわら、更に専門的にパルマの食品について勉強中。
ブログ  http://marchesell.exblog.jp/

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