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15 settembre 2005


第26回 バイアの海中公園

ナポリ県 バーコリ市

Parco Sommerso di Baia, Bacoli (Napoli)




カ一連の浮標が公園の境界を示している。奥に、バイアのアラゴン城が見える。
イタリア文化財省 編集協力記事
Con la collaborazione del Ministero per i Beni Culturali e le Attività Culturali



海中公園が生まれるまで

バイアBaiaの海中公園が法的に設置されたのは2002年8月7日である。環境省の保護下にある海域と同等と見なされ、3つの保護区域―補足的(A)、部分的(B)、総合的(C)区域に分かれている。
1998年にエピタッフィオ岬 Punta Epitaffio(A区)の前面の8万平方メートルの海域を委託されたナポリとカゼルタの考古学遺物保護局がこの公園の一時的な管理を任されているが、地盤変動のために水中に没した古代のバイア海岸のローマ時代の建築物を保護し、かつ有効に利用する目的で、海中の考古学遺跡地区としては初めて、バイア・フレグレアの組合に監視・海底の清掃・海中と海浜の見学などの業務の管理が任された。一連の出来事がバイアに海中考古学の誕生を促し、その結果として公園が設立されるにいたったのだが、その経過は次の通りである。
1920年に港の埠頭の拡張工事の際に発見された後、海中に没した考古学的地域の範囲を検討するために1940年代にライモンド・ブッヘル Raimondo Bucher隊長が撮影した航空写真が利用され、1959年にニーノ・ランボリア Nino Lambogliaとアメデオ・マイウーリ Amedeo Maiuriが海中遺跡の地形学的測量を初めて行い、さらにファウスト・ゼーヴィ Fausto Zeviとベルナール・アンドレエ Bernard Andreaeの指揮の下、ピエロ・A・ジャンフロッタ Piero A. Gianfrottaによる1980−82年における最初の海中発掘活動―このとき発見されたクラウディウス帝のニンフェウムが、現在カンピ・フレグレイ Campi Flegrei考古学博物館に展示されている[知られざる博物館N..17参照]−がなされ、1980年代末に始まったジェンナーロ・ディ・フライアGennaro Di Fraia、ニコライ・ロンバルド Nicolai Lombardo、エドゥアルド・スコニャミリオ Eduardo Scognamiglio監修による海中のバイアに関する研究―同地の考古学地図の編纂―へと続いてきている。 こうした調査資料は、現代の港の商業活動と水中に没した考古学的遺物の保護とが両立しないことを明らかにし、保護局にも対策を講ずるための重要な材料を提供した結果、公園の誕生につながったわけである。

海中公園の今と昔

海中公園は、カンピ・フレグレイの歴史上きわめて重要な2つの中心地、すなわち、バイアとプテオーリ Puteoli(現在のポッツオーリ Pozzuoli)の一部にまたがっている。バイアは、その温暖な気候と風光明媚な土地、そして効能豊かな温泉の恵みによって、3世紀を通じてローマの最も有力な貴族や皇帝一族の訪れる有名な保養地となった。プテオーリは長い間ローマの主要な貿易港であった。やがて沿岸地帯を水没させることになる地盤のゆるやかな沈下の最初の兆候は4世紀末に見られたが、6世紀にもなおカンピ・フレグレイは快適なリゾート地とされており、中世に完全に放棄されてからも、温泉は病気の治療に利用されていた。
現在の風景は古代の地形とはだいぶ異なっており、かつてバイアの入り江には広い水路で外海につながった湖(バイア湖 Baianus lacus)があり、その岸には接岸所や養魚場をそなえた豪華な別荘が立ち並んでいた。一方、現在よりもはるかに大きかったルクリーノ湖 Lago Lucrinoにはユリウス港 Portus Iuliusがあり、隣接するポッツオーリの岸には、地中海と東方からもたらされる商品の倉庫が切れ目なく連なっていた。こうした環境と水没した豊富な考古学的遺産の保護のために、今日、この沿岸は広い範囲にわたって環境省の保護下の海域となり、3つのゾーン―補足的保護区(A)、部分的保護区(B)、総合的保護区(C)―に分けられた。

海中公園の概要

「補足的保護区(A)は、利用可能な考古学地域となっており、砂の上に露出している多数の構造物の間を縫って2つの海中見学コースが設けられている。これらはいわゆるピゾーニ家の別荘 Villa dei Pisoni、温泉施設、道路や商店などの重要な考古学的総合施設に結びつくもので、この地域の際立った特徴を示している。一方では、広々とした空間と豪華な装飾を特徴とする贅沢な別荘群があり、他方では狂騒的な世俗生活の中心地の限られた空間を争奪し合っていた公共建築や私的建築の密集する地区があった。
見学コースは、モザイクの床や長い列柱といった最も魅力ある景観を際立たせているだけでなく、木枠、温泉の過熱装置、配水あるいは貯水のための鉛管などの建築技術の細かい部分にも力点を置いている。これは専門家に重要な技術的細部を示すためであると同時に、すべての見学者に施設自体のごく小さい細部にも注意を促し、その重要性を理解してもらうためでもある。

部分的および総合的保護区(BとC)には、大規模な港湾施設であるユリウス港(ポルトゥス・ユリウス)がある。この港は、紀元前37年に将軍アグリッパAgrippaがセクストゥス・ポンペイウスSesto Pompeoとの戦争に備えて軍港として造らせたものである。軍港としての役割は新しいミゼーノMisenoの港に移されて早くに失われ、ユリウス港は基礎施設や倉庫の建設によって拡張され、プテオーリ港の収容能力を補強して、商港としての重要な役割を担うようになった。そこには、毎年何百隻ものアレキサンドリア船が停泊し、エジプトの麦や、インドからインド洋、紅海、エジプトの砂漠の隊商路を経てイタリアに運ばれてきたその他多くの異国の産物(香辛料、ガラス、軟膏、織物)をもたらした。

バイアの海中公園の重要性

この地域の水中に残る遺物は、陸にあるものと同等かそれ以上に、歴史的な重要性と大きな価値―今のところ潜在的なものにすぎないが―をもつ、異例の文化・観光遺産となっている。それは、独特の物理的な条件に決定づけられ、海中に没したことによって生じた多数の地質学的かつ自然科学的な要素において、考古学的な側面に環境的な側面が結びついた特別の状況を呈している。この遺産はまだ完全には明らかにされていないものの、ここ数十年間の水中考古学の研究の発達と、水中を含む地域の保護と理解に向けられた考古学遺物保護局の努力のおかげで、絶えず新しい情報が加わっている。次の一歩、すなわち、その場での遺跡保存とその有効な利用を組み合わせるということは、さらに困難かつ複雑である。ダイバーのためだけではない真の野外博物館の建設を実現させるためには、この海中公園の創設は大いに有効であろう。

バイアの海中公園では、環境省と国土保護省管轄下のすべての保護地区と同様、スポーツとしての釣り、航海、遊泳と潜水などのレジャー活動の規制を含む一連の措置が、補足的、部分的あるいは総合的な保護区との関連において取られている。考古学公園の区域では、水中あるいは陸上のガイドつき見学がすでに行われている。  



ナポリとカゼルタの考古学遺物監督局
バイアの海中公園、バーコリ(ナポリ)Parco Sommerso di Baia, Bacoli(Napoli)

責任者:パオラ・ミニエーロ女史dott.ssa Paola Miniero

問合せ先:Societa' Consortile Baia Flegrea Via Monteruscello 75 - Pozzuoli (Napoli)
Tel. 081- 5248169 / 081- 8688868
見学要予約―通話料無料の予約用電話番号:800 902924
開園時間:火曜‐金曜 15:30〜19:30、土曜 9:30〜13:30/15:30〜19:30、日曜 9:30〜19:30
休入園料:一般 10ユーロ、割引  6ユーロ




 翻訳:小林 もり子

 東京都出身。東京芸術大学大学院修士課程修了(イタリア・ルネサンス美術史)。
 1992年よりイタリア在住。 共訳書:「ボッティチェッリ」(西村書店)


*このページの写真および掲載記事内容は、イタリア文化財省の所有するものです。
無断での複製はご遠慮下さい。

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