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15 aprile 2005


第25回 カプレーラ島(サルデーニャ)のガリバルディの家

カプレーラ島 サッサリ県

Il Compendio Garibaldino di Caprera (Sassari)


カプレーラのガリバルディの家
娘クレリアの誕生を記念して植えられたマツのある庭
イタリア文化財省 編集協力記事
Con la collaborazione del Ministero per i Beni Culturali e le Attività Culturali


 カプレーラCaprera島の隠遁所は、「両世界の英雄」と呼ばれたガリバルディが民衆の尊厳を求めてのたゆまない活動を通して味わった艱難辛苦と失望の後に、波立った心を静めるため、常に戻ってきた場所だった。
 辺りを見渡してみると、彼がこのように人里離れた地で25年も過ごすことを選んだ理由と、死ぬまで持ち続けた好みが十分理解できる。彼は、農場の周囲に高い樹木を植えたが、現在はほとんど失われてしまい、残っているのはわずかなマツやビャクシン、イトスギ、トネリコ、イナゴマメノキだけである。とりわけ目を引くのは、中庭の中心に堂々とそびえるクレリアCleliaのマツ―娘が生まれたときに植えたもの―である。「木を植え、育つのを見るのは大きな喜びだ」とガリバルディは言っている。「・・・ここにいると、心の底からすがすがしく、どこにいても味わえないような気持ちになる。本心から言うのだが、私はここで人生を終えたいと思う。」

農業に打ち込んだガリバルディ
 根気と熱意をもって農園の作業にいそしんだおかげで、果樹や花も豊かに茂った。ガリバルディがカプレーラで農業に打ち込んでいた日々のことは、感動的な調子で記述されている。その間、この類まれなる人物は剣を扱うのと同じくらい巧みな鍬さばきを見せた。中庭には、木造の家屋と鉄の家のほかに、家畜小屋の隣に犬小屋がのぞいている。ガリバルディが家畜に非常に親しく接していたことがわかる。彼は動物にそれぞれ名前をつけてやっていたが、時の君主や教皇の名を取ることもあった。そこには水飲み場もあり、さらにもと農場だったことを裏付けるのは、家畜小屋の中に置いてある大工道具、鍛冶屋の工具、蹄鉄工の道具、農具、船乗りの作業道具などである。彼がこうした仕事のすべてに興味を示していたことの現れである。同様に、小麦の脱穀のためのじょうご型の入れ物のついた農機具、バターを作るための樽、そして無風のときに風車を回すための蒸気機関も見られる。そのほか、家畜小屋の中には亜鉛と銅でできた浴槽があり、ガリバルディは体を鍛えるためにここで水風呂を浴びることを好んだ。

 庭の裏には、家族がピエモンテの彫刻家ルイジ・ビストルフィLuigi Bistolfiに制作を依頼した大理石のガリバルディの胸像がある。厳しい顔つきで物思いにふける英雄のまなざしはコルシカ島に向けられている。家の裏の強風の吹く小さな岩場に、ガリバルディは風車を作らせた。竈(かまど)を作るために採られた方法はごく単純で、大きくくぼんだ花崗岩を奥の面とし、残りの面を石でふさいで、毎週家族のパンを焼くために必要なだけの空間を残している。
 将軍ガリバルディと息子マンリオManlioの船は屋根の覆いのある場所に保管されている。サルデーニャ海軍から贈られた船は長さ8メートル、幅2メートルで、漕ぎ手を何人も必要とした。そこで、ガリバルディは帆を付け足し、ラ・マッダレーナLa Maddalena島との間にまたがる短い海峡の航行をもっと容易にしようとした。メインマストは高波に遭って折れたままである。一方、リヴォルノの造船所「ルイジ・オルランドLuigi Orlando」は息子マンリオにオールが2本ついた長さ7メートルの競争用ボートを贈り、マンリオはこのボートで何度もレガッタに出場して賞を取った。
 墓地には将軍ガリバルディの家族の墓がある。ここに眠るのは、娘のローザRosa、アニータAnita、テレジータTeresita、クレリア、息子マンリオ、そして三番目の妻フランチェスカ・アルモジーノFrancesca Armosinoである。これらの墓の中心に、他を圧するようにして、加工されていない花崗岩の塊からなる英雄の墓がある。埋葬の際、ガリバルディの遺体は本人の意思に反して火葬されずに防腐処理をほどこされた。

英雄の家の中
 「白い家」の名で知られた彼の家の中には、玄関の間に少数の武器、野営用の長持ちと折り畳みベッド、ウルグアイの旗(1841−48年)、千人隊のアルバムから取られた最も忠実な部下たちの古い写真の複製、そしてミラノ市から贈られた車椅子が展示されている。1854年に描かれた彼の肖像画は海に捧げられた彼の人生を象徴しており、それは同室に陳列されているボニファーチョ海峡Bocche di Bonifacioの1821年のイギリス製の海図にも示されている。玄関間に続いてガリバルディとフランチェスカ・アルモジーノの夫婦の寝室がある。彼女と結婚したのは1880年、前妻ジュゼッピーナ・ライモンディGiuseppina Raimondiとの結婚を無効にした後のことであった。もはや車椅子の生活を余儀なくされたガリバルディの横に、かなり大きくなった娘クレリアと息子マンリオが並んだ写真が飾ってある。数々の遺品の中で特に目を引くのは、黒檀の額に入れられた最初の妻アニータAnitaの三つ編みの髪の房と、晩年の病による体の負担を軽くするために用いられた整形ベッドである。

マンリオの部屋は、楽しい子供時代を過ごし、結核にかかって27歳の若さで逝った息子の生活の思い出をとどめている。マンリオは非常にかわいい子で、父の秘蔵っ子だった。おもちゃの帆船は子供時代の幸せなひとときと、父の偉業の真似事をしながら見た夢を想像させる。鉄兜と胴鎧は、価値のある戦いに身を投ずるだけの力と勇気をもちたいという願いをふくらませるものだった。壁にかかっている写真の中のマンリオは部屋に飾ってある甲冑を着けている。さらに7歳のときの大理石の胸像と、セーラー服を着た肖像画、死の床にある姿を描いた肖像がある。
 クレリアの部屋の壁には、布に描かれたガリバルディ将軍の肖像画と、ガリバルディとアニータの息子リッチョッティRicciottiの妻コスタンチェCostanceの肖像が飾ってあり、そのほかクレリアが母や弟マンリオと一緒に撮った写真が飾ってある。また、父の生誕百周年に贈られた『瀕死のガラテヤ人Galata morente』のブロンズ複製と、ガリバルディの住居の保存と有効利用に対して娘に授与された大統領ルイジ・エイナウディLuigi Einaudiの賞状が展示してある。
 台所はこぢんまりとしているが、当時としては快適な設備が整っている。小食堂または遺品の間には、将軍の家族にまつわる版画や絵画、航海用具やイギリス製のオペラグラスなどを収めた陳列ケースがある。また、小さな短刀や、ガリバルディが友人メウッチMeucciのニューヨークの工場で作ったスパークプラグ、彼の髪の房とアスプロモンテAspromonteの戦いで彼を負傷させた弾丸の複製がある。書斎兼居間には、南米で亡くなった娘ローザ、ガリバルディの母および1863年に没したガリバルディ義勇軍兵士フランチェスコ・ヌッロFrancesco Nulloの肖像画が飾ってある。

 さらに進むと、1880年に建て増しされた、ガリバルディが死を迎えた部屋に入る。彼はここで1882年6月2日、午後6時20分に息を引き取った。サヴェーリオ・アルタムーラSaverio Altamuraの描いた英雄(ガリバルディ)の肖像が部屋を見下ろし、中央には寝台が置かれている。寝台は、ガリバルディ詣でをする人々や崇拝者たちの熱狂から守るためにリヴォルノ在郷軍人会が1882年に贈ったガラスケースとブロンズ製の柵の中に収められている。
 ガリバルディの家にはいろいろな楽器が残されている。小オルガン、ピアノラ、グラモラーノ[手回しオルガンの一種]、ピアノといったこれらの楽器は、ジュゼッペ・ガリバルディとその家族が音楽を愛していたことを伝えている。



カプレーラ島(サルデーニャ)のガリバルディの家
(文化省―サッサリおよびヌーオロ地方の建築、景観、遺跡、芸術、歴史、民衆・民族・人類学文化財保護局)

局長:建築技師ステーファノ・ジッツィArch. Stefano Gizzi

Via Monte Grappa, 24 - 07100 Sassari
Tel: 079 2112900
Fax: 079 2112925
博物館のTel/fax 0789 727162
開館時間:9.00〜13.30
休館日:月曜、1月1日、12月25日、4月25日(復活祭後の月曜、5月1日および夏期の午後の開館時間については電話でお問い合わせください。)
入館料:一般(25歳以上〜65歳未満)2ユーロ、割引(18歳以上〜25歳未満)1ユーロ、18歳未満と65歳以上の人は無料




 翻訳:小林 もり子

 東京都出身。東京芸術大学大学院修士課程修了(イタリア・ルネサンス美術史)。
 1992年よりイタリア在住。 共訳書:「ボッティチェッリ」(西村書店)


*このページの写真および掲載記事内容は、イタリア文化財省の所有するものです。
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