![]() |
私の自然紀行 − 読者からの投稿記事 バックナンバー |
5 Giugno 2002 『イル・ポスティーノ』の海岸で カンパーニア州 − プロチダ島 Campania − Procida 梅原 大輔 |
![]() マリーナ・コッリチェッラの港 |
| そろそろイタリアは夏の気配が感じられる陽気、ましてや、冬でもナポリでは「夏」を思い出させる日差しの強さを感じることがあります。そんな時、僕がよく思い浮かべるのがプロチダ島の砂浜です。 プロチダに初めて行ったのは昨年の夏、友人の誘いで島にある別荘にお邪魔しました。早朝の騒がしいナポリの港を滑るように出航したフェリーは、1時間弱で小さなプロチダの港に到着。既に何日か前から滞在していた友人一行に迎えられ、休むまもなく港から出る市バスL1線に乗り、一路終点にあるVia C.Colombo コロンブス通り 沿いの砂浜Ciraccielloへ向かいました。港から砂浜まではバスで15分程度の道のりなのですが、地図上でみると、実は島をほぼ横断することになり、このことからもプロチダのサイズが想像していただけると思います。道中、道幅は極端に狭く、最徐行でぎりぎり小型のバスがすれ違えるかすれちがえないかといった具合でした。不思議なほどまっすぐな砂浜は約1キロほどの長さで、海の家が管理する部分と自由な部分とに分けられています。しっかりゴザを用意してきた僕たちは、適当な場所に陣取り、川の字にねころんで日光浴。そして暑さにむせたらちょろっと泳ぐというイタリアンスタイル(?)でくつろいだのでした。このCiraccielloの砂浜の裏手には、Marina Chiaiolellaというヨットハーバーがあり、そこに小さな商店街もあります。商店街にあるヨロズ屋さんにお好みのパニーノを作ってもらい、ビールも買って浜でお昼にしました。(ちなみに定番のモッツァレラとプロシュット・コットのパニーノを食べましたが、コレがなかなかおいしかったです。他の生ハムや焼き豚のパニーノも皆から「合格だ」とお墨付きをもらっていました。) フェリーが到着する港の山をはさんだ反対側に、小さな漁港Marina Corricellaがあります。泊めていただいた家はその小さな港に面して並ぶパステルカラーの家々の一角にあり、窓からは素もぐりで貝などを取っている様子を見ることもできました。絵葉書などにも使われるこの漁港には、プロチダを舞台にした映画『イル・ポスティーノ』で、ヒロインのベアトリーチェが働く飲み屋として使われた家もあります。Marina Corricellaの美しさは、この漁港を見下ろす丘にあるサン・ミケーレ修道院 Abbazia di S.Michele に向かう道の途中にある、2つの大きな大砲がある展望台からの眺めるとよくわかります。(サン・ミケーレ修道院は港から出るバスC2線の終点でもあるので、バスを利用するのが便利です。ただ帰り道は港まで歩いても20分程度の下り坂なので、道中『イル・ポスティーノ』の郵便局、「地酒」リモンチェッロの製造直売店などを見ながら、素朴な町並みを散歩するのもいいかもしれません。港の通りVia Roma ローマ通り からサン・ミケーレ修道院に向かう坂道Via Vittorio ヴィットーリオ通り の交差点には、おいしいジェラテリーアもあります。)また、サン・ミケーレ修道院のテラスからは、西からポジリポ・ナポリ湾・ヴェスヴィオ山・ソレント半島・カプリ島と見渡すことができ、その眺めもまた素晴らしいです。 2日目にはその港から漁師さんの漁船をチャーターして、前日とは別のChiaiaとよばれる切り立った崖を背にした砂浜に行きました。船でなければ行けない場所ではないのですが、交通の便がよくないところなのでCiraccielloよりさらに地元色が強く、落ち着いたビーチでした。全員、前日の日焼け跡が痛々しくのこっていたこともあり、この日は海の家からビーチパラソルと長イスも借りて、前日よりのんびりとすごしました。ここには崖をくりぬいて作ったような不思議なバール兼リストランテがあり、ここでも良心的な価格でおいしいパニーノが食べられました。 国際的リゾートのカプリ島、ヨーロッパ有数の温泉保養地のイスキア島と比べると、プロチダ島には外国人の観光客が少なく、ナポリ等の地元から「ちょっとしたバカンス」を楽しむ為に来ている人々が多いように思えます。物価も比較的に安く、海の家でさえ「観光地価格」というものがないのがうれしい。イタリア一安いとも言われるナポリの物価に慣れてしまった僕のような者でも、拒否反応なしに楽しめる「お手軽なビーチリゾート地」です。早い時間の船に乗っていけば、海水浴と観光の両方楽しめるので、ナポリからの日帰り小旅行にもおすすめです。 【寄稿:梅原 大輔 東京都出身 29歳 在イタリア歴3年】
| |
|
|
|
http://www.japanitalytravel.com
|
|
© JAPANITALY.COM srl - MILANO 2000
All rights reserved.
|