9月中旬より、3週間ほどフィレンツェで過ごしてきた。もう15年通い続けているフィレンツェは、今や私の第二の故郷とも言えるような存在。今回は嬉しいことがあった。それは今年4月に発売した著書「フィレンツェ・通い詰めて見つけた食べ歩き&買い物案内」(扶桑社)を持った人にかなり会ったこと。
●女性一人でも楽しめるお店
そして多いのは女性の一人旅だった。フィレンツェという街は女性を一人で向かわせる魔法でもあるのだろうか?と思うぐらいだった。そんな人に話しを聞くと、一人でなかなか美味しいものが食べられないとのこと。確かにイタリアでは一人でレストランで食事をするという習慣がない。ましてや女性が一人で、なんて殆ど見かけない。それに、もしレストランに行ったとしても、量の関係でいろいろなものが食べられない。食の都フィレンツェで、これは悲しい。話をした女性が、一人でも楽しめるお店を紹介して欲しいとリクエストされた。
写真トップ@: 「トラットリア・ダ・ロッコ」の食卓
下左A: トラットリア・ダ・ロッコのパスタ、右B: 同 デザート
●長いテーブルとイスにみんなで座る市場食堂
そこで、今回はお一人さまでも楽しめる場所をいくつかご紹介することにした。まずはサンタンブロージョ市場の中にある髭の小さなロッコ氏が有名な、トラットリア「ダ・ロッコ」。ここは市場の営業時間の関係でランチのみ。トラットリアだが、私は勝手に市場食堂と呼んでいる。相席あたりまえ、どーんと長いテーブルとイスにみんなで座る。メニューは英語のメニューもあるし、量もそんなに多くない。2皿ぐらい頼めば全然OK,おまけにワインは飲んだ分だけ払う。リゾットやパスタにデザートだけでも構わない。ここのデザート、以外と美味しい。2皿と飲み物で15ユーロ以内。物凄く込んでいるので、まったりと長居をするわけには行かないが、一人でも気軽に食べられる。
写真左C: 「ル・ピッツァイウォーロ」 、右D: 「ル・ピッツァイウォーロ」ピッツア職人
●ナポリピッツアの人気店
さて、夜に美味しいピッツァが食べたい!そんなとき私が一人で行くのは、マッキ通りにある「イル・ピッツァイウォーロ」。サンタンブロージョ市場の近くにあるナポリピッツァの人気店。ここはランチもディナーもやっていて、通常は予約をしないと断られる場合が多いほどのお店だが、夜の早い時間、営業開始すぐあたりを狙って行くと、以外とお一人さまはすぐに入れたりする。ここはピッツァも美味しいが、魚介のパスタや南イタリアのチーズも美味しい。ただしパスタはちょっと量があるので、お一人さまはピッツァをお勧め。ここでは美味しいナポリピッツァ、マルゲリータやナポレターナ、ソーセージの入ったサルシッチャあたりが私のお気に入り。それとビールまたはお水で12ユーロぐらい。賑わっていて落ち着いた感じではないけど、その分一人でも十分楽しめる。ピッツァはけっこう大きいが、意外と一人でも一枚食べられるのが不思議。
写真左E: 「イーノ」の店内、右F: 「イーノ」のパニーニ
●こだわりの美味しいパニーニ
こだわりの美味しいパニーニを食べたいときに私が行くのが「イーノ」。ここはこだわりの食材を集めたセレクトショップ。とにかくオーナーが自ら気に入った食材しか仕入れない。その食材をパニーニに挟んでくれるのだ。私はモルタデッラというハムが好きなので、、いつもモルタデッラと、そのときにお勧めのチーズを挟んでもらうことが多い。ペコリーノチーズのセレクトが特に私は気に入っている。こだわり食材なので、他よりもパニーニの値段はちょっと高くて1つ7ユーロほどする。でもこだわりのパニーノを味わいたければ、ここはお勧め。テイクアウトも出来るし、ここで食べることも出来る。もちろん温めてもくれますよ。ついでに気に入った食材を買って帰るのが、いつもの私。