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ヴェネツイアのブラーノ島だより  
15 Settembre 2014

第1回  カラフルな家並みの漁師の島


 
写真・文 宮崎 亜矢子 



「水の都」「アドリア海の真珠」と評される、世界に冠たる観光地であるヴェネツィアを、JITRA読者の中でご存知ない方はいらっしゃらないでしょう。世界でも唯一ともいえる、ヴェネト潟に浮く「人工」の島。その華麗さ、豪華さは訪れる人々を皆魅了します。1987年には世界文化遺産としても登録を受け、世界中から訪れる人は年間その数およそ2000万人とも言われており、いつ訪れてもツーリストが溢れています。

トップ写真@カラフルすぎ!なブラーノ島の家々
写真下左Aブラーノ島に沈む夕日に傾いた鐘楼のシルエッ    写真下右B傾いた鐘楼を囲む色とりどりの家

●ヴェネツイア本島から10キロの漁師の島
その絢爛たるヴェネツィアから10Km離れた漁師の島ブラーノ島ISOLA DI BURANOを訪れる方は残念ながらぐぐっと減ってしまいます。ヴェネツィア本島から10kmしか離れていないにも関わらず、サンマルコ広場のちょうど反対側にあたるフォンダメンタ・ヌオヴェFONDAMENTA NUOVEから水上バスで45分かかるので、忙しいツアーなどでは日程的に難しいためです。

写真下左C多くのツーリストが立ち止まり写真をとる橋の上から   写真下右D洗濯物がさらに色を足します

●霧の中でも見分けられるカラフルな家並み
かくいう私も、ヴェネツィアに恋してミラノから移住してからも、かなり長い間ブラーノ島を訪れる機会はありませんでした。正直なところ、「とんでもなく遠い所」という感じが否めなかったのです。しかしながら、初めて足を踏み入れたとき、カラフルな家々の並ぶ静かな街並みにすっかり魅了されてしまいました。 

「本当に人が住んでるの?」と疑ってしまうくらいのキュートさ!カラープリンターの色見本にでてくるような色とりどりの家々が小船の浮かぶ運河沿いに並び、まるでおとぎの国のようです。大混雑のベネツィアから訪れると、バカンスに来たかのような、この開放感。色とりどりな家を見ながら、車の存在しない運河沿いの道をのんびり歩いていると、ほわあーっと力が抜けて、なんともいえないリラックスを感じます。

写真下左Eカラフルなカンピエッロ(小さいピアッツァ)    写真下右Fブルーの壁に黄色のカナリヤがアクセント

このカラフルな家並みは、ツーリストへのアトラクションの為に塗られているわけではなく、この島が漁師の島であることに起因しています。このブラーノ島があるヴェネト潟は、冬場霧が発生しやすく、濃い霧が出ると運河脇の道を歩くのが不安になるほどです。その霧の中を帰ってくる漁師達が、自分の家を見分けられるようにと、霧の中でも見つけやすいはっきりした色で、隣の家とは必ず別の色になるように塗られるのです。 島に住む主婦たちは、自分達の家に大変な誇りを持っていて、窓際のカーテンや置物を家とカラーコーディネートさせたり、家の前に植木鉢を並べて小さなお庭を作ったりと、昔ながらのゆったりした生活を楽しんでいます。

写真下左Gカラフルに飾ったおうち。猫もディスプレイの一部?   写真下右Hあるアーティストのおうち写真  

●ヴェネツイア共和国時代からの「レース編み」の伝統
ブラーノ島のもうひとつの名物は、メルレットMERLETTOと呼ばれる繊細なレース編みです。ヴェネツィア共和国の時代、約8,000人のブラーノ島の住民達は漁業と農業を中心とした貧しい生活を送っていました。その後、漁に使う網の製作や補修技術から発展したレース編みのおかげで段々と豊かになり、メルレットは海外にまで知られる工芸品として発展しました。季節の良い頃には、島の主婦達が家の前にいすを出して、おしゃべりを楽しみながらレース編みにいそしむという、のどかな光景に出会うことがあります。

写真下左Iレース編みにいそしむブラーノ島の主婦たち   写真下右Jピアッツァで歌うおじ様達。美声!  

そういうゆったりとしたストレスフリーの島にふさわしく、人もみんな親切です。ハイシーズンのヴェネツィアではツーリストの波ににうんざり顔のヴェネツィア人がいたり、レストランやお店でもそっけない態度をとられてしまうこともあるのですが、ここでは皆無。道行くブラネッリBURANELLI=ブラーノ人も皆楽しそう。カフェの前でグループになってヴェネツィア民謡を歌っている老人グループもいるほどです。 こんな小さな楽園ブラーノ島へのアクセスは、ヴェネツィアの公共交通機関である、ACTVの水上バスになります。天気のいい日は、水上バスの最後部にある外の座席に座ると、ちょっとしたクルーズ気分が楽しめます。

写真下左K網を干すブラーノ人。ここでは普通の光景  写真下右L島のあちこちにあるマドンナ像  

●ヴェネツィア・サンタルチア駅からのアクセス
駅を出ると目の前は大運河CANALE GRANDEです。左手前方にある切符売り場で切符を購入し、左手にある「A」の52番・42番の乗り場に移動します。切符を停留所入口にある機械の前にかざして入場します。これを忘れると罰金をとられるのでご注意!

水上バスがきたら、番号(52番または42番)を確認して乗り込みます。
6つ目の駅フォンダメンテ・ノ−ベ FONDAMENTE NOVEに着いたら降り、ここで船を乗り換えます

乗り換えの便は別の停留所から発車します。停留所を出て右手に向かい、目の前の大きな橋を渡ります。橋を降りると12番の水上バスが発車する「A」の停留所があります。ここからブラーノに向かう12番の水上バス(トレポルトTREPORTI行き)が出発します。次の発船時刻は電光掲示板に表示されています。13番と間違えないように要注意!尚毎時10分にフォンダメンテ・ノ−ベを出発する便は、マゾルボの後ブラーノ島に着く前にトルチェロ島にも停まります。

最初の停留所はガラス工房で有名なムラノISOLA DI MURANO。灯台が目印のムラノ・ファロ MURANO FARO駅です。このあと30分ほどのんびりした船旅をエンジョイしてください。途中に幽霊の出そうなふるーいお屋敷のある無人島など、小さな島々が見かけられます。

写真下左Mラグーナの早朝  


次の停留所はマゾルボ島 ISOLA DI MAZORBO。ここはブラーノ島と橋でつながっています。次がお待ちかねのブラーノ島です。お疲れ様でした。ここからはゆっくり徒歩で観光を楽しんでください。ブラーノ島の観光案内は次回をお楽しみに!


ヴェネツイアのブラーノ島だより案内人プロフィール
宮崎 亜矢子(Miyazaki Ayako)

イタリア在住15年、ナポリ、ローマ、ミラノ、ヴェネツィアと流れ流れて行き着いた先が、ヴェネツィア人からも「ISOLA CHE NON C'E (存在しない島)」と呼ばれる、人口3000人を切る小さな漁師の島ブラーノ島。ヴェネツィアはサンマルコ広場の超有名ブランド宝飾店勤務から、島で唯一の魚屋の妻兼経理担当として、生粋のブラネッロらしく超のんびりな夫を叱咤激励しつつ、時に前掛けつけて売り場にも立つブラネッラに、華麗なる転身をとげました。元スチュワーデスとして世界中を旅行した経験を生かし、ホームステイのおっかさん役+個人旅アドバイザーとしても活躍中。21世紀とは思えぬゆるーい時間の流れる島の生活を、毎日更新のブログで綴ります。
B&Bサイト:http://ayaburano.web.fc2.com/   http://ameblo.jp/ayadiburano/ 


関連データ 
 

ACTV(水上バス)の路線図・時刻表・切符の料金はホームページ (英語)をご参照ください。
http://www.actv.it/en


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