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ロンバルディアの貴婦人・ベルガモ
15 Giugno 2014

第4回  チッタ・バッサを歩こう  

文と写真    夏海 柑


●はじめに
旧市街のあるチッタ・アルタに歴史建造物が集中しているのに対し、ショッピングやビジネスなどベルガモ市民の日常生活を形成しているのが裾野に広がるチッタ・バッサ。来年に開幕の迫ったミラノ万博EXPO2015を前に、国鉄駅など主要地はリスタイリング真最中です。とは言え、新しい中にも1600年代に遡る古い地区や見どころが隠れていて驚かされることもしばしば。今回はショッピング、観光、お食事と3拍子揃ったバッサの素敵な通りをご紹介したいと思います。

●市民の憩いの場所、大遊歩道
前回(第3回 ドニゼッティを訪ねて)でご紹介したドニゼッティ劇場とパティスリー「バルゼルBalzer」の間にある大通りはSentieroneセンティエローネ(大遊歩道)と呼ばれ、市民の憩いの場所になっています。この通りは国鉄駅とチッタ・アルタを結ぶ車道Viale Papa Giovanniをポルタ・ヌオーヴァの地点で垂直に横切り、東西に500mほど伸びています。チッタ・アルタを右に、国鉄駅を左に見て歩き進むに連れて9月20日通り(via XXSettembre)と名前が変わって道幅が狭くなり、両側に色々なブティックやバールのあるショッピングゾーンが現れます。

写真トップ@開店100年を迎えるプラデリオ小間物店
写真上左A市民の憩いの場所、大遊歩道  写真上右B9月20日通り(via XXSettembre)

●バッサの中心にある戦没者の搭
バッサの中心にどーんと居を構えたこの塔は戦没者の搭Torre dei Caduti(1924年)。 「ファシズム体制の建築家」と呼ばれるマルチェッロ・ピアチェンティーニの設計。ムッソリーニを迎えて大々的な落成式が行われた1924年10月27日当時は「勝利」のシンボルとして建造されましたが、その後第一次世界大戦の戦没者に捧げられました。

写真上C戦没者の搭


●最古の教会 聖レオナルド教会
9月20通りの突きあたりに円筒形の噴水がありますが、これを前に見て左後ろにあるのがこの聖レオナルド教会Chiesa di S.Leonaedo (1017年)。良く注意して通らないと見逃してしまうほど周囲の建物に溶け込んでいます。この界隈は中世に発達し、聖レオナルド地区(Borgo San Leonardo)と呼ばれるバッサで最も古い地区です。教会も同じく最古と見なされ、囚人を護る聖人サン・レオナルドに捧げられています。

  写真上左D最古の教会、聖レオナルド教会   写真上右E同教会の前にある噴水

●詩人ピエトロ・ルッジェーリの白い石像
「9月20日通り(via XX Settembre)と名を変えた遊歩道の終りにあるポンティーダ広場(Piazza Pontida)に突然立っている白い石像がこの人、詩人ピエトロ・ルッジェーリPietro Ruggeri da Stabello。ベルガモの誇る18世紀の詩人ルッジェリ氏を記念し、「ベルガモ人の魂を方言で謳った」の辞が記されています。ただの像でなく両側に噴水を付けて道行く人に喉を潤してもらおうと言う、いかにも実用本位のベルガモ人気質が現れています。

写真上F詩人ピエトロ・ルッジェーリの白い石像 

●ベルガモの守護聖人を祭る石柱の聖アレッサンドロ教会
ベルガモの守護聖人聖アレッサンドロを祭った、ベルガモの人々にとってとても重要な教会、石柱の聖アレッサンドロ教会Chiesa di Sant’Alessandro in Colonna (1447年)。チッタ・アルタのヴェッキア広場にあるドゥオーモ(ここにも聖アレッサンドロが祭られている)と区別するため、「石柱の(in Colonna)」という言葉を付けて呼ばれています。 

写真上左G石柱の聖アレッサンドロ教会  写真上右H聖アレッサンドロ教会の石柱

ニコラ・レッザーラ広場(Largo Nicola Rezzara)にある円筒形の噴水を正面に見て右手(詩人の像の反対方向)に50mほど歩いた所にあり、入口に立っている石柱が目印です。

       写真上I聖アレッサンドロ教会内部 

言い伝えによると、この石柱は紀元3世紀の聖人アレッサンドロが、キリスト教を放棄することを拒否して断頭された場所を示すとのこと。内部にはロットーの「死すキリストへの悲哀(Compianto su Cristo morto 1523年)」他、モレット、サルメッジャなど16世紀ロンバルディア地方の画家の作品が飾られています。聖アレッサンドロの命日に当たる8月26日には、毎年盛大な祝祭が行われます。

●お食事や一休みはレッザーラ広場や聖アレッサンドロ通りで
ニコラ・レッザーラ広場から聖アレッサンドロ通りにかけての界隈は、ピザやハンバーガーなど軽食のできるロスティッチェリアやバール、レストランが立ち並び、お食事やひと休みに最適です。

写真上左Jニコラ・レッザーラ広場では仮装行列も    写真上右K聖アレッサンドロ通り

●開店100年を迎えるプラデリオ小間物店
ひと昔前まで伝統的な店舗が並んでいたチッタ・バッサの繁華街、「9月20日通り」も今はグローバリゼーションの波に押され、イタリア全国のデパートやショッピングセンターで見られるチェーン店ばかりが並ぶようになりました。そんな中、頑固に伝統を守ってひときわ魅力的な存在なのがこのお店、プラデリオ小間物店Merceria Praderio。                         

写真上Lプラデリオ小間物店店内

あと3年で開店100周年を迎える老舗です。昔ながらのショーウィンドーには、よくアルプス山荘の窓に見られる刺繍入りの可愛らしいカーテンから、ハンカチ、毛糸、ナプキン、レース編みのテーブル掛けなどが並び、かつてのベルガモ市民の生活を彷彿とさせます。木枠のガラス戸を押して中に入れば、高い天井からこれらの製品が両脇に所せましと吊るされています。軽くて壊れず実用的でお値段もお手頃と、4拍子揃った小間物たちは日本へのお土産に最適。ベルガモにお越しの際は是非どうぞ。


著者プロフィール夏海 柑(なつみ かん)
ベルガモ近郊に住み、ミラノへ電車通勤を始めて早○○年。かつては突然の運行停止や1時間以上の遅れがザラだった国鉄ベルガモ-ミラノ間も最近は努力が実り、人並みの正確さに到達したようです。お蔭様で筆者も通勤中「ユネスコ世界遺産」の景観を楽しむ余裕が出てきました。


ロンバルディアの貴婦人・ベルガモ データ
Dati
戦没者の搭Torre dei Caduti
Piazza Vittorio Veneto
見学:予約制 tel. 035/247116 ? 035/226332

聖レオナルド教会 Chiesa di S.Leonaedo
Largo Nicola Rezzara
入場料:無料
見学時間:毎日 8.00-12.00 (ミサの挙行中を除く)

石柱の聖アレッサンドロ教会 Chiesa di Sant’Alessandro in Colonna
Via Sant’Alessandro
入場料:無料
見学時間:毎日 7.00-12.00; 16.00 ? 19.00 (ミサの挙行中を除く)

プラデリオ小間物店(Merceria Praderio)
Via XX Settembre,99

※ベルガモへの交通アクセスや一般的な観光情報などは、第1回 ベルガモ・アルタの魅力のデータ部分をご参照ください。



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