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アスティへようこそ! Benvenuti ad Asti
15 gennaio 2014

 第3回 魅かれるライフスタイル 


  高梨真江 



1.食の楽しみが一杯
●お気に入りのバールで

お気に入りのバールに「Ciao!」と立ち寄り、「いつもの!」と注文。Caffe(エスプレッソ・コーヒー)の小さなカップに砂糖を並々と加えたら、クイッとひと飲み。新聞を広げ、おしゃべりに花を咲かせる、イタリアの街角。

店内裏手で自家焙煎も手掛ける「ポンキオーネPonchione」は、もうすぐ創業60年。豆の品質を追求する店主のエジーディオさんは焙煎職人を招いて一から学び、その理念と技術を息子さんが受け継いだ今も、一日の大半を店で過ごして、訪れる人々により良いcaffeの楽しみを伝えています。  

トップ写真:@アスティの伝統行事「パリオ」で旗手のエースが集うサン・セコンド広場での演舞
写真下左A「「ポンキオーネ」:直営店ならではの、特別な一杯を  写真下右:B「カフェライト」:プリモ・セコンド・付け合せのワンプレートランチ「Tris」


中でもジャマイカ・ブルー・マウンテン豆のcaffeは、特別なカップでサービスされる店主のおススメ。Caffeに氷とシロップを加え機械で高速シェイクする「カッフェ・シェケラート」は、暑い季節にピッタリのクリーミーなのど越しです。豆の量り売りをはじめチョコレートなど、お土産選びも楽しいでしょう。

家族連れから幅広い年齢層に人気の「カフェライトCafelait」は、赤をアクセントにした可愛らしい店。地元で評判のパン屋から届けられるブリオッシュやフォッカッチャ、ベーグルサンドなど朝から豊富に並び、「ビストロBistro」と言うだけあってランチも好評。週末の夕方はアペルティーヴォAperitivo(食前酒)でもにぎわいます。時々店にやって来る店主のおばあちゃん直伝のタルトなど、あれもこれも‥、人気の理由が伺えます。

●国内ワインの展示会「ドゥーヤ・ド・オール」
広場や歴史ある建物を会場に、土地柄とりわけワインのイベントが多いアスティ。生産者と触れ合いながらワインをより身近に感じられる、またとない機会でしょう。「Degustazione(試飲)」と言っても杯を重ねればそれなりの酒量になりますから、空腹を避け、くれぐれも飲み過ぎにはご注意を!    

写真下左Cドゥーヤ・ド・オール:ワインを受け取り、試飲スペースへ。おつまみの販売も   
写真下右D「DOUJA D’OR」(取っ手付きデキャンター)のレプリカが飾られた、菓子屋の店先


9月に行われる「ドゥーヤ・ド・オールDOUJA D’OR」は、大規模な国内ワインの展示会。「DOUJA」とは、かつて使われていたテラコッタ製の取っ手付きデキャンターのことで、会期に先駆け行われる品評会では、入賞者に「金色のドゥーヤ」が授与される習わしです。

会場ではイタリア各州から出品された白・ロゼ・赤・デザートワイン・グラッパ、500を超える銘柄が試飲できるので、カウンターで好みを伝え相談して選ぶのも良いでしょう。ワインや特産物の販売、レストラン(一部予約制)のほか屋外遊具もあるので、家族で訪れる姿も多く見受けられます。

●地元産のクラフトビールも人気
州都トリノが発祥と言われる「Aperitivo」や、より豊富なおつまみと共に楽しむ「アペリチェーナApericena(食前酒+軽夕食)」の文化が浸透しているピエモンテ州。産地であるここアスティにあっても若者たちのワイン離れは進んでいると言われ、一方で「クラフトビールBirra artigianale」の人気が高まっており、ちょっと意外に思われるかもしれませんが、州内には40ものクラフトビール工場があるそうです。    

写真下E「DOUA D’OR」会場でにぎわう、「アスティ・アワー」のブース   


そんな中、これまで主に食後のデザートと共に親しまれてきた甘い発泡性のワイン「アスティ・スプマンテAsti Spumante」を、オレンジや桃と言ったフルーツ果汁と合わせて食前から楽しむメニュー「アスティ・アワーAsti Hour」が発表され、国内外で普及し始めました。

トッレ・ロッサTorre Rossaに程近い「ヴィネリア・テーステ・ヴィン Vineria Taste Vin」は、カンティーナ(ワイン貯蔵庫)を思わせる半地下に広がる店内で、食事と共にワインやクラフトビールが楽しめます。ピエモンテ産を中心にイタリア全土にわたるワインをはじめ様々な食材は買い求めることもできるので、お土産選びにも。前菜からデザートまで日替わりメニュー。夏場は店の前の路地でアペルティーヴォしながら、ゆったりと過ごすのも良いでしょう。

写真下左Fヴィネリア・テーステ・ヴィン 店舗   写真下右Gクルミをまぶしたトミーノチーズとろける、カボチャと黒トリュフを合わせた冬の一皿(「ヴィネリア・テーステ・ヴィン」)  


郷土料理を味わえる「イル・コンヴィーヴィオIl Convivio」は、生産者との交流を大切にする店主のダニーロさん、ジュリアーノさんが揃えたアスティ近郊産を中心としたワインを楽しみにやって来るリピーター客の多い店。ピエモンテ産チーズやデザートに合うワインなど相談しながら選べば、旅の思い出も深まります。サン・セコンド教会に程近く、昼夜共に旅行者も入りやすいので、お店選びに迷ったらぜひ訪ねてみてはいかがでしょう。

写真下H「イル・コンヴィーヴィオ」:野菜類がメインの軽めな料理も (写真提供:Il Convivio)  


2.おしゃれな「手仕事」も魅力
アスティでは、おしゃれにもまた「アルティジャナーレ(手仕事)」を盛り込んだものが好まれているようです。コサージュやボタンなどでショーウィンドーを素敵に飾る手芸店では、多くの客が店員に相談する様子を見かけます。

写真下左Iアスティ中心部では、ほぼ毎週末テーマある市が開かれる   写真下右:Jpaillettes design:コーディネートのメインになる、大ぶりなアクセサリー 写  


サン・セコンド広場Piazza San Secondoで第2土曜に開かれる「アグロ・アルテ・メルカティーノAgro Arte Mercatino」は、陶器や編み物などが並ぶ手作りアートの小さな市場。カラフルなフェルト作品が目を引くMargheritaさんの店は、季節や行事をテーマにした壁掛や人形、アクセサリーなどのコレクションに、足を止める人が絶えません。

小さな手作り工房「paillettes design」は、銅にカメオや古銭と言った異素材を組み合わせたアクセサリーが人気で、プレゼント選びにやって来る男性客の姿も目立ちます。大ぶりなデザインや、ちょっと意外な色合わせなど・・ こんなところにもまた「イタリアらしさ」を発見です!

3.熱気溢れる「パリオ」
週末を中心に、旅行者も参加できる家族向けイベントの多いアスティ。なかでも9月の第3日曜に開かれる地域対抗競馬「パリオPalio」の頃には色とりどりの旗が街を彩り、本番数日前からは様々なイベントが開かれるので、旅行者にもその熱気が伝わるでしょう。

写真下KLタイムスリップしたかのようなアスティの街     


鞍を付けず馬にまたがる緊張のレースは、その起源が12世紀と大変古く、市内や近郊の町から20を超える地域が参加します。会場となるアルフィエーリ広場Piazza V. Alfieri周囲はレースのために砂が敷かれ、観客席は当日全席指定ですが、前日の予行は自由入場。混雑を避け、早めに到着すると良いでしょう。

パリオ前日にはこどもたちによる大人顔負けの時代行列が行われ、可愛らしい衣装をまとった小さな旗手やお姫様が、こぞって祭りを盛り上げます。また、当日サン・セコンド広場で行われる楽器隊とアクロバットを盛り込んだ旗手の演舞は、その迫力をぜひ最前列で見てほしいもの。

●レース前には中世の暮らしを再現した行列
レース前には、カッテドラーレ(大聖堂)から中世時代の暮らしを再現した行列が出発。各地域の騎手を先頭に、貴族をはじめ農民や商人、多くの動物たちも参列します。

行列を締めくくる一団は、優勝旗を掲げた重い荷車を引く真っ白なピエモンテ牛の隊列です。ゆっくりと通り過ぎるその姿はまるでこの地に生きる人々の命を支えて来た象徴のようで、パリオの訪れを告げる厳かな鐘の音が響き渡るなか、通り過ぎたすべてが命の讃歌だったと感じるでしょう。

6月に入ったあたりから、高く明るい夏空の広がるアスティ。レストランは通り一杯にテーブルを並べ、食事を終えた人々は夜遅くまで広場に集い、ジェラートをほおばったり、おしゃべりに興じたり、ボールを追いかけるこどもたちを眺めては、短い夏を惜しむように過ごしています。

写真下M広場を埋め尽くす夏の夜の大宴会   


「パリオ」を境に、一気に秋へと向かうアスティ。その後も白トリュフ、バーニャ・カウダ、クリスマス市と言った季節のイベントが続きます。ここならではの楽しみを、ぜひ見つけに来てください!



アスティへようこそ!   著者プロフィール
高梨真江(Takanashi Masae)

個人旅行手配業を経て、2004年初渡伊。アスティ近郊の Costigliole d'Asti (コスティリオーレ・ド・アスティ) でひと夏を過ごし、ぶどう栽培・ワイン醸造「土地に根差して世界とつながる人々の暮らし」に、ひと目ぼれ。この地をもっと日本に紹介し案内したい夢を抱き、その後介護や通勤の合間を利用してイタリア語を独学。現在はアスティにて「地域振興を目的とした観光の講座」を受講し、その修了論文を書きながら畑を訪ね、土地の人にインタビューを重ねるなど「おもしろ地図」を広げる毎日。ある日突然「ひと目ぼれしました、よろしくお願いします!」とやって来た私を優しく受け入れてくれた地域の人々に感謝しながら、ピエモンテ弁交じりの冗談に笑い転げる今日この頃。 個人ブログ「Asti大好きーぶどうと共にある暮らし」 http://lavitaasti.exblog.jp/

データ

Dati

■ショップ、市場やイベント情報など  
情報は、2013年現在。 屋外での市やイベントの開催は、天候次第

ポンキオーネ・トッレファツイオーネ Ponchione Torrefazione
Corso Alfieri, 149 Tel 0141 592 469
月-土:8-12:30、14:30-19:30(土曜の午後は15時から)
日曜・祝日休、夏季・冬季休暇有

カフェライトCafelait - Bistro e Bar
Via Roero, 8  Tel 0141 230 567
月: 7:30 - 15、火-木: 7:30-19、金・土: 7:30-20:30、日: 8:30 - 12、祝日休、
夏季・冬季営業時間の変更や休暇有、最新情報は同店のFacebookで確認を。

ドゥーヤ・ド・オール DOUJA D’OR
Palazzo dell’Enofira (Corso Felice Cavallotti, 45)、
9月第1金曜-第3日曜、17-24時(初日は19時から、土・日曜は11時から)、
グラス代・試飲有料、 「Festival delle Sagre Astigiane」「DOUJA D’OR」共通サイト http://www.doujador.it/

アスティ・アワー Asti Hour
レシピの紹介など  
http://www.astihour.it

ヴィネリア・テーステ・ヴィン Vineria Taste Vin
Via Carlo Vassallo, 2   
Tel 0141 320 017
Torre Rossaに向かうCorso Alfieri沿い「Cinema Nuovo Splendido」の看板から路地を入る
月-金12-14:30、18:30-25(夕食は20時から、土・日は夜のみ)、火曜休
夏季・冬季休暇あり、予約が望ましい

イル・コンヴィーヴィオ Il Convivio - Vini e Cucina
Via Giuliani, 4    
Tel 0141 594 188 
Via CavourとVia Pellettaをつなぐ路地の中ほど、通りに掲げられた緑色の看板が目印。
入店は月‐土:12-14、20-21:30(金・土は22時頃までに)、日曜休
夏季・冬季休暇あり、予約が望ましい、車いすで入店可能

アグロ・アルテ・メルカンティーノ Agro Arte Mercatino  
Piazza San Secondo、
7・8月を除く月の第2土曜、9時頃−日暮れ

パイレッテズ・デザイン Paillettes design 
Via Incisa 10、
Tel 0141 594 971)、
火-土:9:15-12:15、15:30-19:15
日・月・祝日休み

パリオ Palio 
9月第3日曜 - 詳細はシリーズ第1回掲載の「アスティ観光局」、
または公式サイトhttp://www.palio.asti.it/ から
※行列が去った後の街で「タルトゥーフォ!」の声が聞こえたら、足元にご注意ください‥ (馬や牛の落とし物のことです!)

※アスティへのアクセスなど一般情報は、第一回のデータ部分をご参照ください。  



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